アミロイドアンギオパチー(CAA)は、大脳皮質および軟膜の小〜中血管壁にβアミロイドタンパクが沈着し、血管が脆弱になる疾患である。高齢者の「皮質下出血(脳葉出血)」の主要な原因であり、アルツハイマー型認知症に高率に合併する。
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脳葉出血(皮質下出血)による症状:出血部位に応じた局所神経症状(片麻痺、失語、半盲など)、頭痛、意識障害。
認知機能低下(アルツハイマー型認知症の合併、または微小出血の蓄積による血管性認知症)。
一過性の神経症状(TIAに似た症状:amyloid spellと呼ばれる)。
画像診断:頭部CTにて、深部(基底核)ではなく『皮質下(脳葉)』に血腫を認める。複数箇所に同時発症、あるいは時期の異なる出血痕(陳旧性病変)が混在することが多い。
MRI(最重要):『T2強調画像』または『SWI』にて、大脳皮質や皮質下に多発する点状の低信号(microbleeds:微小出血)を確認する。
確定診断:病理組織検査(血腫除去術時のサンプルなどでコンゴーレッド染色によるアミロイドの証明)によるが、臨床的には画像と病歴(Boston基準)で診断する。
出血急性期の対応:通常の脳出血に準じた血圧コントロールや、血腫除去術(脳ヘルニアの危機がある場合など)。
再発予防と管理:根本的な治療法はない。高血圧の厳格な管理を行う。心房細動などがあっても、抗血栓薬(抗血小板薬や抗凝固薬)の投与は致死的な脳出血を誘発するリスクが非常に高いため、投与の是非を極めて慎重に判断する。
病態
アルツハイマー病の原因物質でもあるβアミロイドが、脳の表面近く(皮質・軟膜)の血管壁に蓄積する。これにより血管がもろくなり、微小な出血を繰り返したり、大きな脳出血を起こしたりする。
試験・臨床での重要ポイント
高血圧性脳出血との鑑別が国試の最重要ポイント。
高血圧性脳出血は「被殻や視床などの『深部』」に多いのに対し、CAAは「前頭葉や頭頂葉などの『皮質下(脳葉:脳の表面近く)』」に多発するのが最大の特徴。また、再発を繰り返しやすい。
画像所見として、MRIのT2強調画像やSWI(磁化率強調画像)で、皮質下に無数の黒い点(微小出血:microbleeds)を認めるのが絶対的なサインである。抗血栓薬(バイアスピリンなど)の使用は出血を助長するため、慎重な適応判断が求められる。
覚え方・コツ
「CAAは『お年寄りの脳の表面(皮質下)に起きる脳出血』!高血圧の脳出血は脳の奥深く(被殻や視床)だけど、CAAは脳の表面の血管にアミロイドというゴミが溜まって脆くなるのが原因。アルツハイマーのお年寄りに多い。MRIのT2*を撮ると、過去の小さな出血の跡が『無数の黒い点々(microbleeds)』として見えるのが決定打!」
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CIDPは、自己免疫学的機序により、末梢神経のミエリン鞘(髄鞘)が慢性的に破壊(脱髄)される疾患。ギラン・バレー症候群(GBS)と類似の病態だが、2ヶ月以上かけて進行、または再発と寛解を繰り返す点で異なる。ステロイドが第一選択となる。
神経線維腫症1型(von Recklinghausen病:レックリングハウゼン病)は、第17染色体にあるがん抑制遺伝子(NF1遺伝子)の変異によって生じる常染色体顕性(優性)遺伝疾患。カフェ・オ・レ斑と多発する神経線維腫を特徴とし、全身の多彩な合併症を伴う。
三叉神経痛は、顔面の感覚を司る三叉神経(第V脳神経)が、脳幹からの出口付近で血管(主に上小脳動脈)に圧迫されることで、顔面に突発的で激しい「電撃痛」を繰り返す疾患。抗てんかん薬であるカルバマゼピンが特効薬となる。
ビタミンB1(チアミン)の欠乏により、糖代謝が障害されてATPが産生できなくなり、末梢神経障害や心不全、中枢神経障害をきたす疾患。心不全を伴う「湿性脚気」、末梢神経障害主体の「乾性脚気」、そしてアルコール依存症等に合併する中枢神経障害「Wernicke(ウェルニッケ)脳症」が有名。