最終更新日: 2026年10月27日
HBV再活性化は、免疫抑制などを背景にHBVの増殖が再び活発になる病態である。HBs抗原陽性者だけでなく、HBs抗原陰性の既往感染者でも起こりうる。
HBVの感染既往がある肝細胞にはウイルスの遺伝情報が残りうる。免疫抑制中に増殖が進み、免疫機能の変化に伴って肝炎が顕在化する場合がある。免疫抑制薬の終了後にも危険が続くことがあり、治療期間中だけを観察すればよいとは限らない。
HBV DNAの増加と肝炎の発症は同時とは限らない。ALTが上がる前にウイルス学的変化を捉えるため、必要な患者では定期的なDNA測定などを計画する。
初期は無症状で、検査値の変化から見つかることがある。肝炎が進むと倦怠感、食欲低下、黄疸などが現れ、重症化すれば肝不全に至りうる。症状がないために予定されたモニタリングを省略しないことが重要になる。
免疫抑制・抗がん治療などの前にHBs抗原を調べ、陰性ならHBc抗体、HBs抗体などから既往感染を評価する。所見と治療内容に応じてHBV DNAを確認する。HBs抗体陽性だけで再活性化の危険がないと断言しない。
薬剤性肝障害、他のウイルス感染、原疾患なども肝機能異常の原因となる。使用薬の種類・強さとHBVの検査結果を一緒に読み、実際の再活性化基準や介入基準は最新版ガイドラインの該当手順で確認する。
抗CD20抗体などを含む治療内容と感染状態に応じ、核酸アナログの予防投与やHBV DNAモニタリングを選ぶ。すべての既往感染者を同一の頻度・期間で管理するわけではない。検査の予約、結果を確認する担当、異常時の介入を治療開始前から明確にする。
再活性化を認めた場合は、専門的評価のもとで抗ウイルス療法や原疾患治療の調整を行う。肝炎が重くなるまで待たない。免疫抑制が終わった後の予防薬や観察の終了時期も、治療薬と病状を踏まえて判断する。
HBs抗原陰性、HBc抗体陽性の患者が抗CD20抗体治療を受けるとする。「現在抗原が陰性だから関係ない」とは判断せず、既往感染と治療内容から再活性化対策を検討する。感染があるかという一回の判定から、治療中・終了後の管理計画までつなげて考える。
B型肝炎はHBV感染に伴う肝炎で、急性感染と持続感染を区別して考える。ウイルス量、肝炎の活動性、線維化の程度は異なる情報であり、一つの検査だけで治療適応を決めない。
DILIは、医薬品や健康食品などに関連して肝障害を生じる病態である。服用中の薬があるという理由だけで決めず、時間関係と他の原因の除外を組み合わせて評価する。
SBPは、腹水に細菌感染を生じ、消化管穿孔など明らかな外科的感染源を認めない腹膜炎である。肝硬変などの腹水患者で、腹痛が軽くても感染の可能性を考える。
下部消化管出血は、主に大腸・直腸・肛門からの出血を指し、血便や暗赤色便として現れる。便の色だけで出血源は確定できず、大量の上部消化管出血でも血便を呈することがある。
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