最終更新日: 2026年4月17日
アスクレピアで深掘りするヘルパンギーナは、主にコクサッキーウイルスA群の感染により、夏期の小児に突然の高熱と口腔内後方(軟口蓋)の水疱・びらんをきたすウイルス性感染症である。激しい咽頭痛により脱水を起こしやすく、CBTや医師国家試験では、手足口病との鑑別(手足に皮疹が出ない)や脱水への対応が頻出の重要疾患である。
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ヘルパンギーナは、主にコクサッキーウイルスA群の感染により、夏期の小児に突然の高熱と口腔内後方(軟口蓋)の水疱・びらんをきたすウイルス性感染症である。激しい咽頭痛により脱水を起こしやすく、CBTや医師国家試験では、手足口病との鑑別(手足に皮疹が出ない)や脱水への対応が頻出の重要疾患である。
突然の高熱(39〜40℃に達することが多く、熱性けいれんを契機に受診することもある)
軟口蓋、口蓋垂、口蓋弓の水疱・びらん・潰瘍
激しい咽頭痛(これに伴う不機嫌、哺乳不良、食欲低下、よだれの増加)
全身倦怠感
初期評価
夏期の乳幼児で突然の高熱がある場合、必ず口腔内を観察し、軟口蓋に特異的な水疱・潰瘍があるかを確認する。同時に手足に皮疹がないかを確認し、脱水所見(皮膚のツルゴール低下、口腔粘膜の乾燥、尿量低下)を評価する。
検査
臨床症状のみで診断可能であり、特別な検査は不要である。高熱があるため、細菌感染症の除外が必要な場合のみ血液検査を行う。
鑑別
最大の鑑別疾患は「手足口病(微熱が多い、水疱は舌や頬粘膜などの前方にも出る、手足に皮疹がある)」である。また、アデノウイルスによる「咽頭結膜熱(プール熱:高熱、咽頭発赤、結膜炎)」や、単純ヘルペスによる「ヘルペス性歯肉口内炎(歯茎が腫れて出血しやすい)」と鑑別する。
初期対応
激しい痛みにより水分摂取が困難となるため、刺激の少ない食事(冷ましたスープ、ゼリー、アイスクリーム、豆腐など)や、こまめな水分摂取を指導する。
根本治療
特異的な抗ウイルス薬はないため「対症療法」が中心となる。高熱や咽頭痛に対してはアセトアミノフェンを使用する。経口摂取が全くできず、尿量減少などの中等度以上の脱水所見を認める場合は、速やかに外来で細胞外液の点滴輸液を行うか、入院管理とする。
病態
エンテロウイルス属のウイルス感染により、突然の高熱とともに口腔粘膜後方に特異的な水疱と潰瘍を形成する。
原因
主にコクサッキーウイルスA群(複数あるため何度もかかることがある)である。夏かぜの代表格であり、1〜4歳の乳幼児に好発する。
分類
小児の夏期感染症(夏かぜ)に分類される。
試験での重要ポイント
「夏期に突然39℃以上の高熱を出し、口の奥(軟口蓋、口蓋垂、口蓋弓)に水疱や潰瘍ができている」という病歴があれば本疾患と診断できる。試験で最も問われるのは『手足には発疹が出ない(手足口病との鑑別)』点と、『口が痛くて飲めないため、脱水症に陥りやすい』点である。不機嫌、哺乳量低下、尿量減少があれば脱水を疑い、早期の輸液等が必要になる場合があることを念頭に置く。
覚え方・コツ
「ヘルパンギーナは、夏の突然の高熱と、口の奥(軟口蓋)だけの水疱。手足はキレイ!口が痛くて飲めないから脱水に注意!」
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手足口病は、主にコクサッキーウイルスA16型やエンテロウイルス71型(EV71)の感染により、夏期の小児に手・足・口腔内の水疱性発疹をきたすウイルス性感染症である。CBTや医師国家試験では、ヘルパンギーナとの皮疹部位の鑑別や、EV71型による中枢神経合併症(髄膜炎など)への注意が頻出の重要疾患である。
IgA血管炎(旧ヘノッホ・シェーンライン紫斑病)は、小児に好発する全身性の小型血管炎である。先行する上気道感染を契機にIgA免疫複合体が血管壁に沈着し、下肢の触知可能な紫斑、腹痛、関節痛、腎障害をきたす。CBTや医師国家試験では、血小板数が正常である点や、第XIII因子低下による激しい腹痛が極めて頻出の重要疾患である。
ヒルシュスプルング病は、腸管壁の神経節細胞が肛門側で先天的に欠如し、機能的腸閉塞をきたす先天性消化管疾患である。胎便排泄遅延、腹部膨満、胆汁性嘔吐、難治性便秘を特徴とし、新生児の腸閉塞や乳児の頑固な便秘の鑑別としてCBT・医師国家試験で頻出の重要疾患である。
溶血性尿毒症症候群(HUS)は、腸管出血性大腸菌(O157など)の感染に引き続いて発症し、微小血管での血栓形成により赤血球破壊と腎不全を来す重篤な疾患である。血便を伴う下痢の後に、出血斑や乏尿、意識障害などを生じる。小児に好発し、CBTや医師国家試験の小児科・腎臓分野において毎年問われる超頻出疾患である。