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肥厚性幽門狭窄症は、生後2〜3週頃から、哺乳後に「噴水状の嘔吐(非胆汁性)」をきたす疾患である。胃の出口である幽門の輪状筋が肥厚し、胃内容物が通過できなくなる。CBTや国試では、右上腹部のオリーブ様腫瘤の触知や、胃酸喪失に伴う「低Cl性低K血症性代謝性アルカローシス」が超頻出の重要疾患である。
噴水状嘔吐(非胆汁性。哺乳後しばらくして大量に吐き出す)
体重増加不良、脱水、便秘、乏尿
嘔吐後の哺乳意欲の亢進(吐き気ではなく物理的閉塞のため)
右上腹部腫瘤(オリーブ大の硬いしこりを触知する)
胃蠕動不安(左から右へ動く胃の蠕動波が体表から見えることがある)
初期評価
生後数週の乳児の非胆汁性嘔吐と脱水所見、オリーブ様腫瘤の触知から疑う。
検査
血液検査で「低Cl性低K血症性代謝性アルカローシス」を確認する。確定診断は「腹部超音波検査」であり、幽門筋の肥厚(筋層厚4mm以上、幽門管長16mm以上:cervix sign、doughnut sign)を確認する。
初期対応
まずは脱水と電解質異常(アルカローシス、低K血症)の補正が最優先である(生理食塩水などの細胞外液補充)。これをせずに全身麻酔下での手術を行うと、術後に無呼吸などを起こす危険がある。
根本治療
外科的治療である「粘膜外幽門筋切開術(Ramstedt:ラムステッド手術)」が第一選択。近年は腹腔鏡下で行われることが多い。全身状態やごく稀なケースで手術が困難な場合は、硫酸アトロピンの静注療法による保存的治療を行うこともある。
病態
幽門括約筋の著明な肥厚により胃の流出路が物理的に閉塞する。
原因
明確な原因は不明だが、男児(特に第1子)に多い。
試験での重要ポイント
生後数週の男児が哺乳後に『噴水状に激しく吐く』が、吐物は『非胆汁性(黄色くない:十二指腸より上の閉塞だから)』であり、吐いた後は『またすぐ飲みたがる(活気・哺乳意欲はある)』エピソードが定番。頻回の嘔吐で胃酸(HCl)を失うため、『低Cl血症』『低K血症』を伴う『代謝性アルカローシス』となる点が病態生理として絶対暗記。触診で右上腹部に『オリーブ様の腫瘤』を触れる。超音波検査で幽門筋の肥厚(ドーナツサイン、cervix sign)を確認する。
覚え方・コツ
「幽門狭窄は、生後3週の男の子のマーライオン(噴水状嘔吐・非胆汁性)。吐いた胃液(HCl)のせいでアルカリ性に傾き、カリウムも下がる。お腹にオリーブのしこり、エコーでドーナツ。手術はラムステッド!」
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