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IgA血管炎(旧ヘノッホ・シェーンライン紫斑病)は、小児に好発する全身性の小型血管炎である。先行する上気道感染を契機にIgA免疫複合体が血管壁に沈着し、下肢の触知可能な紫斑、腹痛、関節痛、腎障害をきたす。CBTや医師国家試験では、血小板数が正常である点や、第XIII因子低下による激しい腹痛が極めて頻出の重要疾患である。
触知可能な紫斑(下肢や臀部に対称性に出現し、圧迫しても消退しない)
関節痛、関節腫脹(膝や足関節に多く、一過性・移動性)
腹痛、嘔吐、下血(激しい疝痛を伴い、腸重積を合併しやすい)
肉眼的血尿、顕微鏡的血尿、蛋白尿(紫斑病性腎炎)
初期評価
先行する上気道感染歴と、下肢の紫斑、腹痛、関節痛の組み合わせから疑う。
検査
血液検査で「血小板数・PT・APTTがすべて正常」であることを確認する。血清IgA値の上昇や、第XIII因子の低下を認めることがある。尿検査で血尿や蛋白尿を確認する。確定診断には皮膚生検や腎生検(IgAのメサンギウム沈着)を行うが、典型的であれば臨床症状から診断される。
鑑別
ITP(特発性血小板減少性紫斑病)、急性白血病、溶血性尿毒症症候群(HUS)などの血小板減少をきたす疾患を除外する。
初期対応
軽症例(紫斑や軽度の関節痛のみ)であれば、安静と対症療法(NSAIDsなど)のみで数週間以内に自然軽快することが多い。
根本治療
激しい腹痛(消化管出血)や重度の関節痛がある場合は「副腎皮質ステロイド」を投与する。また、第XIII因子が著明に低下し腹部症状が強い場合は「第XIII因子製剤」の補充を行う。重症の紫斑病性腎炎を合併した場合は、ステロイドパルス療法や免疫抑制薬などを検討する。
病態
IgAを含む免疫複合体が皮膚、関節、消化管、腎臓などの毛細血管(小型血管)に沈着し、白破砕性血管炎を引き起こす。
原因
溶連菌などの上気道感染(かぜ症状)が先行することが多い。3〜10歳の小児に好発する。
分類
免疫複合体性の小型血管炎に分類される。
試験での重要ポイント
小児のかぜ症状後に出現する「下肢の触知可能な紫斑」「関節痛」「激しい腹痛」「腎障害」があればこの疾患を疑う。紫斑が出るにもかかわらず「血小板数や出血時間は正常」である点(凝固異常ではなく血管自体の問題であるため)は頻出である。また、消化管の血管炎により血液凝固第XIII因子が消費・低下し、激しい腹痛や腸重積を合併しやすい。鑑別でよく出るのは、血小板減少を伴う「特発性血小板減少性紫斑病(ITP)」や、小児の急性腹症である「腸重積症(単独発症)」である。
覚え方・コツ
「IgA血管炎は、かぜを引いた子供の足に紫斑。血小板は正常!お腹が痛くて(第XIII因子↓・腸重積)、関節が痛くて、おしっこに血が混じる(IgA腎症と同じ病態)。」
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TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
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プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。