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ネルソン症候群は、クッシング病の治療として「両側副腎全摘出術」を行った後、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)によるネガティブ・フィードバックが消失し、下垂体のACTH産生腺腫が急激に巨大化する医原性の症候群である。著明な色素沈着が特徴。
著明な全身の皮膚・粘膜の色素沈着(特に日光露光部、摩擦部、口腔粘膜、手掌のしわ)
下垂体腫瘍の局所圧迫症状:頭痛、視野欠損(両耳側半盲)
脳神経麻痺、下垂体前葉機能低下症(他のホルモンの分泌低下)
初期評価
クッシング病に対する両側副腎摘出術の既往と、著明な色素沈着、視野障害から直ちに疑う。
検査
血液検査で『血中ACTHの異常高値(数千〜数万pg/mLに達することもある)』を確認。頭部MRIで『下垂体巨大腺腫(マクロアデノマ)』と、トルコ鞍の上方への進展(視交叉圧迫)を確認する。
治療
巨大化した下垂体腺腫に対する『経蝶形骨洞的下垂体腫瘍摘出術(Hardy手術)』が第一選択となる。完全摘出が困難な場合や再発例には、放射線療法(ガンマナイフなど)を追加する。※現在は、クッシング病の初回治療として下垂体腺腫の摘出(Hardy手術)が第一選択となっており、両側副腎全摘が行われることは稀なため、ネルソン症候群の新規発症は減少している。
病態
下垂体腺腫によるクッシング病に対し、かつては両側の副腎を摘出してコルチゾール過剰を抑える治療が行われていた。しかし、副腎からのコルチゾールによる「抑制(ブレーキ)」が完全になくなるため、残存していた下垂体腺腫が制御不能となり急速に増大・悪性化する。
試験での重要ポイント
「過去にクッシング病で両側副腎を摘出された」という病歴が必須。腺腫から大量に分泌されるACTHと、同時に作られるMSH(メラノサイト刺激ホルモン)の作用により、『全身の皮膚や粘膜の著明な色素沈着(真っ黒になる)』をきたすことが最大のキーワード。腫瘍が巨大化(マクロアデノマ)し、視交叉を圧迫して『両耳側半盲(視野欠損)』をきたす。
覚え方・コツ
「ネルソン症候群はブレーキが壊れた下垂体の暴走!クッシング病で両方の副腎を取ると、コルチゾールのブレーキが消えて下垂体の腫瘍が巨大化する。ACTHが爆発的に出て、皮膚が真っ黒(色素沈着)になり、目が横から見えなくなる(両耳側半盲)!」
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中枢性尿崩症は、視床下部・下垂体後葉の障害により、抗利尿ホルモン(ADH:バソプレシン)の合成・分泌が低下し、腎臓での水分再吸収ができなくなることで多尿と多飲をきたす疾患である。
甲状腺乳頭癌は、甲状腺悪性腫瘍の大部分(約90%)を占める癌。進行が極めて緩徐で、10年生存率が90%を超えるなど予後は良好だが、若年女性にも発症しやすく、頸部リンパ節転移を高率にきたす。細胞診での「すりガラス状核」が確定診断の鍵となる。
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ビタミンDの欠乏により、腸管からのカルシウム(Ca)とリン(P)の吸収が低下し、骨の石灰化(ミネラル沈着)が障害される疾患。成長軟骨線(骨端線)が閉鎖する前の小児期に発症するものを「くる病」、閉鎖後の成人期に発症するものを「骨軟化症」と呼ぶ。