最終更新日: 2026年4月22日
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偽性副甲状腺機能低下症は、PTH(副甲状腺ホルモン)は十分に分泌されているにもかかわらず、標的臓器(腎臓や骨)の受容体以降のシグナル伝達が障害されているため、PTHが効かずに低カルシウム血症をきたす疾患群である。Albright遺伝性骨ジストロフィー(AHO)の合併や、Ellsworth-Howard試験が国試で頻出である。
低カルシウム血症による症状:テタニー(トルソー徴候、クボステック徴候)、しびれ、白内障、大脳基底核の石灰化、けいれん。
Albright遺伝性骨ジストロフィー(AHO):低身長、肥満、円形顔貌、短指(趾)症(特に第4・5指)、皮下石灰化。
軽度の知的障害を伴うことがある。
初期評価
低カルシウム血症の症状や、AHOの特徴的な体型・手のX線写真(中手骨短縮)から疑う。
検査
血液検査で「低Ca、高P、高インタクトPTH血症」を確認する。Ellsworth-Howard試験で尿中cAMPおよびリン排泄の無反応(または反応低下)を証明し、特発性(真性の)副甲状腺機能低下症と鑑別する。
治療
根本的な遺伝子治療はない。低カルシウム血症を是正するため、『活性型ビタミンD3製剤(アルファカルシドール、カルシトリオール)』および『カルシウム製剤』の内服を生涯継続する。高リン血症が強い場合はリン吸着薬を併用する。
病態
GNAS遺伝子などの異常により、PTH受容体と共役するGタンパク質(Gsα)などの機能が低下し、cAMPの産生が障害される。PTHが効かないため「低カルシウム・高リン血症」となるが、フィードバックで血中の『インタクトPTHは高値』となるパラドックスが特徴。
試験での重要ポイント
血清データ(Ca低値、P高値、PTH高値)が最大のヒント。外見上の特徴として、低身長、円顔、肥満、および『第4・第5中手骨・中足骨の短縮(手を握るとえくぼができる)』を特徴とする『Albright遺伝性骨ジストロフィー(AHO)』を伴うタイプ(Ia型など)が頻出。確定診断に用いられる『Ellsworth-Howard(エルスワース・ハワード)試験』において、外からPTHを注射しても『尿中cAMPやリンの排泄が増加しない(反応が鈍い)』ことが絶対暗記キーワードである。
覚え方・コツ
「偽性は『PTHの空回り』!ホルモンは出ている(PTH高値)のに、腎臓が無視するからCaが低くてPが高い。AHO(手が短い・チビ・ぽっちゃり)を合併するIa型が有名。PTHを注射してもおしっこにcAMPが出ない(Ellsworth-Howard試験陰性)!」
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中枢性尿崩症は、視床下部・下垂体後葉の障害により、抗利尿ホルモン(ADH:バソプレシン)の合成・分泌が低下し、腎臓での水分再吸収ができなくなることで多尿と多飲をきたす疾患である。
甲状腺乳頭癌は、甲状腺悪性腫瘍の大部分(約90%)を占める癌。進行が極めて緩徐で、10年生存率が90%を超えるなど予後は良好だが、若年女性にも発症しやすく、頸部リンパ節転移を高率にきたす。細胞診での「すりガラス状核」が確定診断の鍵となる。
下垂体腺腫は、下垂体前葉細胞から発生する良性腫瘍。ホルモンを過剰分泌する「機能性腺腫」と、分泌しない「非機能性腺腫」がある。機能性の中で最も頻度が高いのがプロラクチン産生腫瘍(プロラクチノーマ)であり、無月経・乳汁漏出症候群をきたす。
ビタミンDの欠乏により、腸管からのカルシウム(Ca)とリン(P)の吸収が低下し、骨の石灰化(ミネラル沈着)が障害される疾患。成長軟骨線(骨端線)が閉鎖する前の小児期に発症するものを「くる病」、閉鎖後の成人期に発症するものを「骨軟化症」と呼ぶ。