肺好酸球増多症(PIE症候群)は、血中好酸球の増多と、胸部画像上の肺浸潤影を伴う疾患群の総称。好酸球性肺炎(急性・慢性)、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)、寄生虫感染(Loffler症候群)などが含まれ、多くはステロイドが著効する。
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咳嗽、呼吸困難、喘鳴(喘息発作)。
発熱、全身倦怠感、体重減少。
原因に応じた症状:喀痰への茶褐色プラグ(ABPA)など。
血液検査:末梢血好酸球の増多、IgE値の上昇。原因に応じた抗体(アスペルギルス特異的IgEや寄生虫抗体)。
胸部X線・CT:移動性の浸潤影(Loffler症候群など)、写真のネガ像(CEP)、中枢側気管支拡張(ABPA)。
BAL(気管支肺胞洗浄):回収液中の好酸球比率の著明な上昇。
原因の除去:寄生虫性であれば駆虫薬。薬剤性であれば被疑薬中止。
薬物療法(特発性やアレルギー性):『副腎皮質ステロイド』の全身投与が極めて有効(著効)である。CEPやABPAは再発しやすいため、維持量のステロイド内服が年単位で必要なことが多い。
病態
種々の抗原(カビ、薬剤、寄生虫など)に対する免疫応答により、肺組織に好酸球が集簇し、組織障害を引き起こす。
代表的疾患と試験でのポイント
①『慢性好酸球性肺炎(CEP)』:気管支喘息を持つ中年女性に多く、胸部X線で肺辺縁に分布する『写真のネガ像』が特徴。
②『急性好酸球性肺炎(AEP)』:若い男性が『初めてタバコを吸った』後に急激な呼吸不全(ARDS様)をきたす。初期は末梢血の好酸球が正常なことが多いのが引っかけ。
③『アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)』:喘息患者がアスペルギルス(カビ)にアレルギーを起こす。IgEの著増や中枢側気管支拡張が特徴。
④寄生虫感染:回虫などの幼虫が肺を移行する際に生じる『Loffler(レフレル)症候群』。
いずれもBAL(気管支肺胞洗浄)液中の『好酸球分画上昇』が確定診断となり、治療は『ステロイド』である。
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肺腺癌は、原発性肺癌の中で最も頻度が高く(約60%)、非喫煙者や女性にも多く発症する。肺の末梢(肺野)に発生しやすく、EGFR変異などのドライバー遺伝子変異が高率に見つかるため、分子標的治療が予後を劇的に改善している。
I型呼吸不全は、動脈血酸素分圧(PaO2)が60Torr以下に低下しているが、二酸化炭素分圧(PaCO2)は正常または低下(45Torr以下)している状態。主に肺の実質や間質の障害による「酸素化障害」が原因である。
II型呼吸不全は、PaO2が60Torr以下に低下し、かつPaCO2が45Torrを超えて蓄積している状態。気道の閉塞や呼吸筋の低下による「肺胞換気量の低下(息が十分に吐き出せない、吸い込めない)」が主な原因である。
嚢胞性線維症(CF)は、CFTR遺伝子の異常により全身の外分泌腺の分泌液が異常に粘稠となる常染色体潜性(劣性)遺伝疾患である。白人に多く日本人には極めて稀。気道感染の反復による呼吸不全と、膵外分泌不全による消化・吸収不良が二大症状となる。