癌性髄膜炎、薬剤性髄膜炎、好酸球性髄膜炎など、感染症以外にも多様な原因で髄膜炎(無菌性髄膜炎)が生じる。それぞれ背景となる基礎疾患や曝露歴の聴取が診断の鍵となる。
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共通:頭痛、嘔吐、項部硬直。
好酸球性:遊走するような神経痛や感覚異常。
癌性:多発する脳神経麻痺、根性痛、認知機能低下。
髄液検査:
癌性:糖低下、蛋白著増、細胞診で悪性細胞。
好酸球性:好酸球の著明な増加。
薬剤性:リンパ球増多、糖正常、培養陰性。
癌性:全脳放射線照射、髄腔内化学療法(メトトレキサート等)。
薬剤性:原因薬剤の即時中止。
好酸球性:ステロイド投与、殺虫薬の使用は慎重に行う(死滅した虫体による炎症悪化を避けるため)。
癌性髄膜炎:肺がんや乳がん細胞が髄液中に漏れ出したもの。髄液細胞診で『悪性細胞』を検出する。予後は極めて厳しい。
薬剤性髄膜炎:『NSAIDs(イブプロフェン)』や一部の抗菌薬、IVIG投与後に生じるアレルギー反応。薬をやめれば治る。
好酸球性髄膜炎:『広東住血線虫』などの寄生虫が原因。生のアフリカマイマイや汚染された野菜の摂取歴。髄液中の『好酸球増多』が特徴。
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脳動静脈奇形(AVM)は、脳の動脈と静脈が正常な毛細血管網を介さずに、ナイダス(nidus)と呼ばれる異常な血管の塊を介して直接つながっている先天性の血管奇形である。若年者の脳出血や、てんかん発作の重要な原因となる。
アミロイドアンギオパチー(CAA)は、大脳皮質および軟膜の小〜中血管壁にβアミロイドタンパクが沈着し、血管が脆弱になる疾患である。高齢者の「皮質下出血(脳葉出血)」の主要な原因であり、アルツハイマー型認知症に高率に合併する。
もやもや病は、内頸動脈の終末部が進行性に狭窄・閉塞し、それを代償するために脳底辺部に細い異常血管網(もやもや血管)が形成される原因不明の疾患である。小児期には過呼吸を契機とする脳虚血発作、成人期にはもやもや血管の破綻による脳出血で発症する。
脳出血は、脳実質内の細い血管が破綻して出血する疾患。高血圧を原因とする高血圧性脳出血が大部分を占め、被殻、視床、小脳、橋などで生じる。出血部位に応じた局所神経症状(片麻痺や眼球運動障害)が急激に出現する。