結核性髄膜炎は、結核菌が髄膜に感染し、亜急性(週単位)に進行する重症の髄膜炎である。脳底部の髄膜に強い炎症が起こりやすく、動眼神経などの脳神経麻痺を伴うのが特徴である。髄液のADA値上昇が診断の指標となる。
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数週間続く微熱、全身倦怠感、食欲不振、頭痛。
脳神経麻痺(特に第III、IV、VI、VII脳神経):複視、眼瞼下垂、顔面麻痺。
意識障害、精神症状、水頭症による頭蓋内圧亢進症状。
髄液検査:細胞数:増加(リンパ球優位)。糖:低下(20〜40mg/dL程度)。ADA値:上昇(目安>9U/L)。
細菌学的検査:髄液塗抹(ゾール・ネールゼン染色:陽性率は低い)、髄液培養(数週間かかる)、PCR検査(迅速)。
画像診断:造影MRIで脳底部の髄膜増強効果。CTで水頭症。胸部X線で肺結核の有無を確認。
抗結核薬:肺結核に準じた4剤併用療法(RFP, INH, PZA, EB/SM)を12ヶ月程度と長期に行う。
副腎皮質ステロイド:炎症による癒着や脳神経麻痺を防ぐために併用される。
外科的治療:交通性水頭症に対してシャント術を行うことがある。
病態
肺結核などから菌が血行性に散布されて発症する。非常に強い肉芽腫性炎症を伴い、髄液の還流が阻害されて水頭症を合併しやすい。
試験・臨床での重要ポイント
「数週間前から続く微熱・頭痛」という亜急性の経過が細菌性(時間単位)との違い。所見では『脳底部(トルコ鞍周辺)』の炎症が強く、『脳神経麻痺(複視など)』をきたす。髄液では『リンパ球増多』と『糖の低下(細菌ほどではない)』、および『ADA(アデノシン・デアミナーゼ)の上昇』が3大キーワード。放置すると『クモの巣状(pellicle)』の凝固物を生じることがある。
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MRSA腸炎は、広域抗菌薬の使用により正常な腸内細菌叢が抑制され、耐性を持つメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が異常増殖して生じる交代現象(菌交代症)の一つである。高齢者の術後などに激しい水様便や緑色便をきたし、急速に脱水・ショックへ進行する重症病態である。
肺炎球菌による市中肺炎(CAP)の最多かつ最も重要な原因疾患。悪寒戦慄を伴う急激な高熱と、「鉄錆色痰(てつさびいろたん)」が特徴的。肺の一葉がベッタリと白くなる大葉性肺炎を呈する。
レジオネラ肺炎は、温泉や24時間風呂、空調の冷却塔などの水系設備から発生するエアロゾルを吸入することで感染する、重症化しやすい非定型肺炎である。高熱に不釣り合いな「相対的徐脈」と、消化器・神経症状、および「低ナトリウム血症」を伴うのが特徴である。
マイコプラズマ肺炎は、「若年者(学童〜若年成人)」に好発する非定型肺炎の代表である。頑固な乾いた咳(乾性咳嗽)が特徴で、細胞壁を持たない菌であるためペニシリンなどのβラクタム系抗菌薬が無効であり、マクロライド系が第一選択となる。