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原発性マクログロブリン血症(WM)は、リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)の細胞がIgM型のM蛋白を過剰産生する低悪性度のB細胞性腫瘍である。IgMの巨大な分子量による血液のドロドロ状態(過粘稠度症候群)が特徴的な症状を引き起こす。
過粘稠度症候群:頭痛、めまい、視力障害、意識障害
出血傾向:鼻出血、歯肉出血、眼底出血
クリオグロブリン血症:レイノー現象、寒冷蕁麻疹
腫瘍細胞の浸潤症状:リンパ節腫脹、肝脾腫、貧血・倦怠感
初期評価
高齢者の眼底出血、鼻出血、全身倦怠感から疑い、血清タンパク分画を行う。
検査
血液検査で『IgM型のM蛋白血症(血清IgM著増)』を確認。眼底検査で『静脈のソーセージ様怒張・出血』。骨髄穿刺でリンパ形質細胞の増生(10%以上)を確認する。MYD88変異の検索も有用。
治療
無症状であれば経過観察。過粘稠度症候群の症状がある場合は、直ちに『血漿交換療法』を行ってIgMを物理的に除去する。根本的な抗腫瘍療法としては、リツキシマブ(抗CD20抗体)を含む化学療法(ベンダムスチンなど)や、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬(イブルチニブ)が使用される。
病態
骨髄で小型Bリンパ球と形質細胞の中間段階にある細胞(リンパ形質細胞)が単クローン性に増殖し、五量体で分子量が極めて大きいIgMを大量に分泌する。MYD88 L265P遺伝子変異が高頻度に認められる。
試験での重要ポイント
多発性骨髄腫(IgGやIgAが多い、骨病変がある)との鑑別が頻出。WMでは骨打抜き痛や溶骨性病変、腎障害は『まれ』であり、代わりにIgMによる『過粘稠度(かねんちゅうど)症候群』が前面に出る。「頭痛、めまい、視力障害(眼底の静脈怒張・ソーセージ様変化、網膜出血)」や「鼻出血」のエピソードが超定番。また、寒冷で凝集するクリオグロブリン血症による『レイノー現象』も重要。治療では、ドロドロの血液を物理的に洗う『血漿交換療法』が急性期に著効する。
覚え方・コツ
「WMは超巨大なIgMが血をドロドロにする病気(過粘稠度症候群)!多発性骨髄腫と違って骨は溶けないし腎臓も無事なことが多い。血がドロドロだから細い血管が詰まって、目が見えなくなったり(眼底出血・ソーセージ様静脈)、鼻血が止まらなくなったりする。緊急時は血漿交換でIgMを洗い流せ!」
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白血球減少症は、末梢血の白血球数が基準値(通常4000/μL未満)を下回る状態。臨床的に最も問題となるのは、細菌感染の防御を担う「好中球」の減少(好中球数1500/μL未満)であり、500/μL未満になると「無顆粒球症」と呼ばれ、致死的な感染症のリスクとなる。
非ホジキンリンパ腫は、ホジキンリンパ腫以外の全ての悪性リンパ腫の総称であり、日本のリンパ腫の90%以上を占める。B細胞性、T/NK細胞性に大別され、節外病変(胃、腸、甲状腺など)が多く、非連続性に飛び石のように転移する特徴がある。
慢性骨髄性白血病は、造血幹細胞の染色体異常(フィラデルフィア染色体)によって生じる骨髄増殖性腫瘍。異常なチロシンキナーゼ(BCR-ABL)が作られ、白血球(特に顆粒球系)が自律性に過剰増殖する。チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の登場により予後が劇的に改善した。
慢性リンパ性白血病は、形態的に成熟した小型のBリンパ球が異常増殖し、末梢血や骨髄、リンパ節に蓄積する低悪性度の血液腫瘍。欧米の白血病では最多だが、日本人には極めて稀である。進行が非常に緩徐であり、無症状の場合は治療を行わず経過観察される。