本文へ移動血液ガスの読み方|酸素化・換気・酸塩基を分ける確認手順 | ブログ | Medulava医学部向けブログ
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医学部臨床2026-10-27読了目安 4分執筆: Medulava 編集部 血液ガスの読み方|酸素化・換気・酸塩基を分ける確認手順
PaO2は酸素化、PaCO2はCO2産生量と肺胞換気の釣り合いを考える情報です。PaCO2が高い場合、全身で作られるCO2に対して有効な肺胞換気が足りない可能性があります。呼吸数が多くても、浅い呼吸や死腔の増加によって有効換気が不足する場合があります。
酸素投与でSpO2が改善しても、PaCO2上昇やアシデミアが残ることがあります。「酸素が入った」ことと「十分に換気できた」ことを分けると、経過を読み違えにくくなります。
3.pHで現在の血液の状態を見る
成人動脈血pHの代表的な基準範囲は7.35〜7.45です。下回る状態をアシデミア、上回る状態をアルカレミアと呼びます。一方、アシドーシス・アルカローシスはpHを変える病態過程の名称です。複数の過程が重なれば、pHが範囲内でも異常が存在します。
例えばpH 7.40でも、PaCO2とHCO3−がともに通常から大きくずれていれば、何も起きていないとはいえません。代償、慢性変化、混合性障害を検討します。pHを見た段階で解釈を終えないことが大切です。
4.PaCO2とHCO3−のどちらが主に説明するか
主な過程 | 一次的な変化 | 代償として予想する方向 |
|---|
代謝性アシドーシス | HCO3−低下 | PaCO2低下 |
代謝性アルカローシス | HCO3−上昇 | PaCO2上昇 |
呼吸性アシドーシス | PaCO2上昇 | HCO3−上昇 |
呼吸性アルカローシス | PaCO2低下 | HCO3−低下 |
この表は方向を確認するものです。HCO3−上昇があっても、すぐ代謝性アルカローシスと決めず、呼吸性アシドーシスに対する腎の代償ではないかを考えます。呼吸性の異常では、発症からの時間で腎の代償の程度が変わります。
5.代償が予測範囲かを確かめる
代謝性アシドーシスで使う代表的な目安がWinterの式です。予測PaCO2=1.5×HCO3−+8±2mmHgとします。HCO3−が12mEq/Lなら、予測は24〜28mmHgです。実測がこの範囲から外れる場合は、別の呼吸性変化が重なっていないか考えます。
例としてpH約7.30、HCO3−12、PaCO2 25なら、代謝性アシドーシスに対する換気の反応として整合します。同じHCO3−12でPaCO2が40なら、通常のPaCO2の範囲だから安心、とはいえません。必要な換気の反応が不足し、呼吸性アシドーシスを伴う可能性があります。
6.代謝性アシドーシスならAGを計算する
カリウムを含めないアニオンギャップAGは、Na−(Cl+HCO3−)で求めます。Na 140、Cl 104、HCO3−12なら24mEq/Lです。検査室の基準とアルブミンを確認し、AG上昇型か、Cl増加を伴う非上昇型かを整理します。AGの代表値12をすべての施設に固定して使わないでください。
アルブミンが低いとAGが小さくなるため、一見正常でも異常を見逃す可能性があります。AGが上がる理由として乳酸、ケトン、腎機能低下などを考え、病歴と追加検査に戻ります。AGが分かっても原因が一つに決まるわけではありません。
最後に一文で所見をまとめる
「酸素投与条件は何か」「酸素化はどうか」「主な酸塩基過程は何か」「代償は整合するか」「追加で何を調べるか」を順に言います。数値をただ読み上げるより、異常の意味と未確定の点が明瞭になります。重い意識障害や努力呼吸などがある場合は、計算をすべて終える前に報告・初期対応につなぎます。
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