抗菌薬使用後の下痢|C. difficile感染症と保菌を区別する
抗菌薬関連下痢のすべてがCDIとは限りません。検査対象、陽性結果、投与経路を整理します。
抗菌薬の後だからこそ、原因を分ける
抗菌薬の使用後に下痢が出た場合、薬剤による直接の影響や腸内細菌叢の変化などを考えます。その中で、Clostridioides difficileの毒素による感染症は重要な原因です。ただし、薬を使った後の下痢をすべてCDIと呼ぶことはできません。
下剤、経腸栄養、他の感染性腸炎、炎症性疾患なども鑑別します。回数、便性状、腹痛、発熱、脱水、血圧などを確認し、薬歴には最近中止した抗菌薬も含めます。
検査は症状のある患者を対象に考える
通常、説明のつかない新たな下痢がある場合に検査を検討します。症状のない人や、形のある便をむやみに検査すると、保菌を感染症と誤認しやすくなります。検査の対象と便の条件は、施設の基準に沿って確認します。
GDHは菌の存在を捉える補助情報、毒素検査は便中の毒素、NAATは毒素産生に関わる遺伝子などを検出します。それぞれ見ている対象と感度・特異度が違い、施設では組み合わせた手順が使われます。