尋常性ざ瘡(ニキビ)は、思春期に好発する毛包脂腺系の慢性炎症性疾患。男性ホルモンによる皮脂分泌亢進、毛穴の角化(毛穴の詰まり)、およびアクネ菌(Cutibacterium acnes)の増殖が複雑に絡み合って発症する。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
面皰(コメド):毛穴が詰まった状態。閉鎖面皰(白ニキビ)と開放面皰(黒ニキビ)。
炎症性皮疹:赤い丘疹(赤ニキビ)、膿疱(黄ニキビ)。
重症化すると硬結、嚢腫を形成し、治癒後に『陥凹性瘢痕(クレーター状のニキビ跡)』やケロイドを残す。
視診:好発部位(顔面、胸部、背部など皮脂腺の発達した部位)における面皰と炎症性皮疹の混在。
女性で月経不順や多毛を伴う場合は、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの内分泌疾患を除外する。
外用薬(第一選択):
①毛穴の詰まりを改善する薬:『アダパレン』、『過酸化ベンゾイル(BPO)』。
②抗菌薬:クリンダマイシン、ナジフロキサシンなど(炎症が強い場合)。現在はBPOと抗菌薬、またはアダパレンとBPOの合剤がよく用いられる。
内服薬:中等症以上の炎症性皮疹に対して、テトラサイクリン系(ミノサイクリン、ドキシサイクリン)やマクロライド系の抗菌薬内服。漢方薬(十味敗毒湯など)。
※ステロイド外用薬は、免疫を下げて菌を増やしてしまうため原則【禁忌】である(ステロイドざ瘡)。
病態
①アンドロゲン(男性ホルモン)の働きで皮脂腺が肥大し、皮脂分泌が増加する。
②毛穴の出口の角層が厚くなり、毛穴が詰まる(面皰:コメドの形成。白ニキビ・黒ニキビ)。
③毛穴の中に溜まった皮脂を餌にして、常在菌である『アクネ菌』が増殖し、炎症を引き起こす(赤ニキビ・黄ニキビ)。
試験・臨床での重要ポイント
治療のパラダイムシフトが重要。かつては抗菌薬(抗生物質)の塗り薬が主体だったが、現在は毛穴の詰まり(面皰)を根本から改善する『アダパレン(レチノイド様作用)』や『過酸化ベンゾイル(BPO:ピーリング作用+抗菌作用)』が治療の第一選択となっている。
これらは初期に「乾燥、赤み、ヒリヒリ感」が出やすいが、継続することで改善することを患者に指導することが臨床上不可欠である。
覚え方・コツ
「ニキビは『皮脂の海にフタがされ、アクネ菌がパーティーを開いている状態』!始まりは毛穴の詰まり(コメド)だから、バイキンを殺す薬だけじゃダメ。フタを溶かす薬(アダパレンやBPO)を使って毛穴の通りを良くするのが今の治療の常識!最初は肌がカサカサして痛いが、そこでやめずに塗り続けるのが美肌への道だ!」
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
晩発性皮膚ポルフィリン症は、ヘム生合成経路の酵素異常により、光過敏性物質であるポルフィリンが体内に蓄積する代謝疾患。C型肝炎や多量飲酒を背景に中高年で発症し、日光露光部(手背や顔面)の水疱・びらんや、尿の赤色化を特徴とする。
アトピー性皮膚炎は、増悪と軽快を繰り返す瘙痒(かゆみ)のある湿疹を主病変とする疾患。皮膚のバリア機能異常と、アトピー素因(IgE抗体を産生しやすい体質やアレルギー疾患の家族歴)が背景にある。
帯状疱疹後神経痛は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)による帯状疱疹の皮疹が治癒した後も、3ヶ月以上にわたって持続する難治性の神経痛。高齢者に多く、焼けるような痛みや電撃痛を特徴とする。
ダリエー病は、ATP2A2遺伝子変異により、表皮細胞間の結合が弱まる(棘融解)とともに異常な角化(ジスケラトーシス)を生じる常染色体顕性(優性)遺伝疾患。脂漏部位(胸・背中・頭皮)に多発する悪臭を伴う角化性丘疹が特徴。