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日光角化症は、長年の紫外線曝露によって生じる表皮内癌(有棘細胞癌の初期段階・前癌病変)である。高齢者の顔面や手背など露光部に好発し、放置すると浸潤性の有棘細胞癌(SCC)に進行する可能性がある。
好発部位:顔面、耳介、頭部(脱毛部)、手背、前腕などの露光部。
皮疹:表面がざらざらした(角化性の)紅斑、または淡紅褐色〜黒褐色の斑状病変。痂皮(かさぶた)を伴うことが多く、無理に剥がすと出血する。
※通常、自覚症状(痛みやかゆみ)はない。
初期評価
高齢者の露光部に生じた、ステロイド外用等で改善しない難治性の角化性紅斑から強く疑う。
検査
ダーモスコピーで特徴的な所見(イチゴ様パターン:赤色偽網目状構造と毛包開口部の角栓)を確認する。
確定診断は『皮膚生検』であり、表皮基底層〜下層における異型細胞の増殖(基底膜は越えない=浸潤はない)、錯角化(不全角化)、真皮上層の『日光弾力線維変性』を証明する。
治療方針
病変の数や状態に応じて選択する。
①少数・単発の病変:『液体窒素による凍結療法』、または『外科的切除』。
②多発例・広範囲(目に見えない予備軍を含めた面としての広がり:field cancerization):『イミキモドクリーム(免疫応答を賦活化して腫瘍を排除する外用薬)』や、5-FU軟膏の外用が第一選択となる。
病態
長期間の紫外線曝露(累積紫外線量)により、表皮の角化細胞(ケラチノサイト)のDNAが損傷・変異して発生する。ガン細胞は表皮内にとどまっており、この段階では転移の危険はない。
試験・臨床での重要ポイント
「農業や漁業などに従事していた高齢者(長年の紫外線曝露)」の「顔面、頭部(禿頭部)、手背(露光部)」に、「ざらざらした紅斑(角化性病変)」があるというエピソードが超定番。
日光角化症は『有棘細胞癌(SCC)の前癌病変(表皮内癌)』であることが国試やCBTで頻出である。病理組織では、表皮下層の異型細胞増生や、真皮の『日光弾力線維変性(solar elastosis:紫外線による真皮コラーゲンの変性)』を認める。多発例の治療薬として『イミキモドクリーム』が頻出。
覚え方・コツ
「日光角化症は『太陽の浴びすぎでできた有棘細胞癌の赤ちゃん(前癌病変)』!おじいちゃんの顔や手の甲にできた、カサブタみたいで『ざらざら』した赤いシミ。放っておくと本格的なガン(有棘細胞癌)になって深く根を張る。液体窒素で焼くか、イミキモドの塗り薬で治す!」
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多形紅斑は、感染症や薬剤を契機として生じるアレルギー性の皮膚疾患である。四肢に対称性に多発する「標的状(ターゲット状)紅斑」が最大の特徴であり、マイコプラズマや単純ヘルペスウイルス感染に関連して発症することが多い。
カポジ肉腫は、HHV-8(ヒトヘルペスウイルス8型)の感染によって生じる血管内皮由来の悪性腫瘍である。AIDS指標疾患の代表であり、皮膚や口腔粘膜に無痛性の「紫紅色〜暗褐色の結節・斑」を多発し、進行すると消化管や肺にも病変を形成する。
蕁麻疹は、真皮上層の限局性浮腫により、強いそう痒を伴う境界明瞭な膨疹が突然出現する疾患である。個々の皮疹は数十分から数時間で跡を残さず消退するのが最大の特徴。CBTや国試では、肥満細胞からのヒスタミン遊離(Ⅰ型アレルギーなど)の機序と、抗ヒスタミン薬が第一選択となる点が頻出の疾患である。
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化により、片側の神経支配領域に一致して痛みを伴う紅斑と水疱が多発する感染性皮膚疾患である。CBTや医師国家試験では、ラムゼイ・ハント症候群(顔面神経麻痺)やハッチンソン徴候(三叉神経第1枝領域)、および帯状疱疹後神経痛(PHN)への移行が頻出の重要疾患である。