アイカルディ症候群は、「脳梁欠損」「網脈絡膜ラクナ(眼底の虫食い状病変)」「点頭てんかん(乳児スパスム)」の三徴を特徴とする重篤な先天性神経疾患。X連鎖優性遺伝形式をとり、男児は原則として胎生期に致死となるため、患者はほぼ全て女児である。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
てんかん発作:生後数ヶ月以内に発症する点頭てんかん(シリーズ形成性のスパズム発作)。
眼症状:視力障害、小眼球症。
重度の知的障害、運動発達遅滞、筋緊張低下。
頭部MRI:脳梁の完全または部分欠損。
眼底検査:網膜の中心部周辺に複数の黄白色の円形病変『網脈絡膜ラクナ(chorioretinal lacunae)』。
脳波:非対称性・非同期性のヒプサリズミア(サプレッション・バースト)。
根本的治療法はない。
てんかんに対する対症療法:ACTH療法、ビガバトリン、抗てんかん薬など(ただし難治性であることが多い)。
早期からの療育支援、リハビリテーション。
病態
X染色体上の遺伝子変異が原因と考えられている。脳の左右を繋ぐ脳梁が形成されず、眼球や中枢神経の発生に異常をきたす。
試験・臨床での重要ポイント
『三徴(脳梁欠損、網脈絡膜ラクナ、点頭てんかん)』が全て。脳波検査では、左右の半球が繋がっていないため、両側で独立した(非同期性の)ヒプサリズミア(点頭てんかんに特有の無秩序な波形)を認めるのが最大の特徴。
重度の精神運動発達遅滞を伴い、てんかん発作のコントロールが極めて困難(難治性)である。
覚え方・コツ
「アイカルディは『女の子だけの、脳と目とてんかんの三徴病』!脳の橋渡し(脳梁)がない、目の奥に穴(ラクナ)が開く、そして点頭てんかんで発作を起こす。男の子は生まれる前に死んでしまうから、患者は女の子だけだ!」
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
新生児低血糖は、生後早期の新生児において血糖値が異常に低下した状態。脳のエネルギー源が枯渇するため、放置すると不可逆的な中枢神経障害(発達遅滞や脳性麻痺)を残す。母体糖尿病やFGR、早産児がハイリスクとなる。
大動脈縮窄症(CoA)は、大動脈の一部(多くは動脈管索付近)が先天的に狭くなっている疾患である。狭窄部より上(腕・頭)は高血圧となり、下(下肢)は血流低下をきたす「上下肢の血圧差」が最大の特徴。Turner症候群に高率に合併する。
プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。