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アトピー性皮膚炎は、増悪と軽快を繰り返す瘙痒(かゆみ)のある湿疹を主病変とする疾患。皮膚のバリア機能異常と、アトピー素因(IgE抗体を産生しやすい体質やアレルギー疾患の家族歴)が背景にある。
激しい瘙痒(かゆみ)。
皮疹:紅斑、丘疹、漿液性丘疹、鱗屑、苔癬化(掻きむしって皮膚が厚くゴワゴワになる)。
乾燥肌(ドライスキン)、白色粃糠疹(はたけ)。
診断基準:①瘙痒、②特徴的皮疹と分布(左右対称性、好発部位)、③慢性・反復性の経過を満たすこと。
血液検査:血清IgE値の上昇、末梢血好酸球増多、TARC(間質性肺炎のマーカーでもあるが、アトピーの重症度も反映する)やSCCA2の上昇。
合併症:白内障、網膜剥離、カポジ水痘様発疹症(ヘルペスウイルスの重症感染)、伝染性軟属腫(水いぼ)。
スキンケア(必須):入浴による清潔の維持、保湿剤(ヘパリン類似物質、ワセリン)の塗布。
薬物療法(外用):『副腎皮質ステロイド外用薬』、タクロリムス軟膏(顔面や頸部に好まれる)、デルゴシチニブ軟膏(JAK阻害薬)。
薬物療法(全身):抗ヒスタミン薬の内服(かゆみ止め)、重症例にはシクロスポリン内服、生物学的製剤(デュピルマブ等)、JAK阻害薬内服。
病態
皮膚の保湿やバリア機能を担う「フィラグリン」などの遺伝子変異により、皮膚が乾燥して外部からの刺激(ダニ、ほこり、汗など)が侵入しやすくなる。これに免疫の異常(Th2細胞優位の炎症)が加わり、慢性的なかゆみと湿疹が生じる。
試験・臨床での重要ポイント
『年齢による好発部位の変化』が頻出。乳児期は頭や顔から始まり、幼小児期には首や肘・膝の裏(屈曲部)、思春期以降は顔面・頸部・上半身などに広がる。
診断の三本柱は『①瘙痒、②特徴的な皮疹と分布、③慢性・反復性の経過(乳児では2ヶ月以上、その他では6ヶ月以上)』。
治療の基本は『スキンケア(保湿)』と『薬物療法(ステロイド外用薬、タクロリムス軟膏)』。近年は重症例に対し、生物学的製剤(デュピルマブ:抗IL-4/13受容体抗体)などが劇的な効果を示している。
覚え方・コツ
「アトピーは『肌のバリアが壊れて、アレルギーが暴走するカサカサかゆかゆ病』!赤ちゃんは顔、子供は関節の裏側(肘や膝の裏)に出るのが特徴。治療の基本は、火事(炎症)をステロイドで消火して、壁(バリア)を保湿剤で塗り直すこと!かゆみを抑えないと掻きむしってさらにバリアが壊れる悪循環になる!」
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晩発性皮膚ポルフィリン症は、ヘム生合成経路の酵素異常により、光過敏性物質であるポルフィリンが体内に蓄積する代謝疾患。C型肝炎や多量飲酒を背景に中高年で発症し、日光露光部(手背や顔面)の水疱・びらんや、尿の赤色化を特徴とする。
帯状疱疹後神経痛は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)による帯状疱疹の皮疹が治癒した後も、3ヶ月以上にわたって持続する難治性の神経痛。高齢者に多く、焼けるような痛みや電撃痛を特徴とする。
ダリエー病は、ATP2A2遺伝子変異により、表皮細胞間の結合が弱まる(棘融解)とともに異常な角化(ジスケラトーシス)を生じる常染色体顕性(優性)遺伝疾患。脂漏部位(胸・背中・頭皮)に多発する悪臭を伴う角化性丘疹が特徴。
尋常性ざ瘡(ニキビ)は、思春期に好発する毛包脂腺系の慢性炎症性疾患。男性ホルモンによる皮脂分泌亢進、毛穴の角化(毛穴の詰まり)、およびアクネ菌(Cutibacterium acnes)の増殖が複雑に絡み合って発症する。