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カプグラ症候群は、親しい家族や配偶者が、全く瓜二つの「偽物(替え玉)」に入れ替わっていると思い込む妄想性人物誤認症候群である。統合失調症や認知症(レビー小体型など)に合併することが多い。
親しい人物(配偶者、家族、ペットなど)が偽物に入れ替わっているという強固な妄想。
偽物と思い込んだ対象者に対して、不信感、敵意、恐怖を抱き、警察を呼んだり攻撃的になったりすることがある。
初期評価
特徴的な「入れ替わり妄想」の内容から診断する。必ず背景にある原疾患(認知症、統合失調症、頭部外傷などの器質性脳疾患)の検索を行う。
治療・対応
カプグラ症候群そのものへの特異的治療はない。統合失調症や認知症といった「原疾患に対する治療(抗精神病薬や抗認知症薬の投与)」を行う。家族には「本人の脳の誤作動(病気)であり、悪気はない」ことを説明し、妄想を強く否定(説得)せず、受容的に対応するよう心理教育を行う。
病態
顔の視覚的認知は保たれている(見た目は家族だと認識している)が、脳の顔認識領域と感情領域(扁桃体など)の連絡が絶たれているため、その顔を見ても「親近感」などの感情的反応が生じない。そのギャップを説明するために、「見た目は同じだが中身は別人の偽物だ」という妄想が生じると考えられている(顔面失認と対極の病態)。
試験・臨床での重要ポイント
「妄想性人物誤認(Delusional misidentification)」の代表例である。患者は「あの人は夫にそっくりですが、夫ではありません。偽物です」と本気で主張する。統合失調症や、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症などに伴う妄想として出題される。
覚え方・コツ
「カプグラ症候群は『顔は同じだけど、お前は偽物だ!』と思い込む病気。見た目は分かるのに愛情や親近感が湧かないから、脳が『こいつは替え玉だ』とエラー(妄想)を起こす。認知症や統合失調症の患者で起きる。」
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