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中枢性尿崩症は、視床下部・下垂体後葉の障害により、抗利尿ホルモン(ADH:バソプレシン)の合成・分泌が低下し、腎臓での水分再吸収ができなくなることで多尿と多飲をきたす疾患である。
急激に発症する多尿、夜間頻尿(睡眠が妨げられる)。
強度の口渇、多飲(特に冷水を好む)。
血液・尿検査:血清浸透圧上昇、尿浸透圧低下(< 300 mOsm/kg)。
高張食塩水負荷試験:血清浸透圧が上昇しても、血中ADHが上昇しない。
バソプレシン(ピトレッシン)負荷試験:投与により尿量が減少し、尿浸透圧が有意に上昇する。
頭部MRI:T1強調画像にて下垂体後葉の正常高信号(bright spot)の消失。原因腫瘍の検索。
ホルモン補充療法:合成バソプレシン製剤である『デスモプレシン(DDAVP)』の点鼻、経口、または静注。※過剰投与による水中毒(低Na血症)に注意が必要。
原因疾患の治療(脳腫瘍の摘出など)。
病態
特発性(自己免疫性など)のほか、脳腫瘍(頭蓋咽頭腫、胚腫:ジャーミノーマなど)、頭部外傷、開頭手術、浸潤性疾患(サルコイドーシス、ランゲルハンス細胞組織球症:LCH)など、下垂体茎から後葉を破壊するあらゆる病変が原因となる。
試験・臨床での重要ポイント
頭蓋咽頭腫や外傷などのエピソードに続く『突然の多飲・多尿(特に冷水を好む)』が典型的。
診断には『高張食塩水負荷試験』を行い、「血を濃くしてもADHが分泌されない」ことを証明する。また『バソプレシン負荷試験』では、腎臓の機能は正常であるため、外からADHを注射すると『劇的に尿が濃縮される(尿浸透圧が上昇する)』のが腎性尿崩症との鑑別点。
頭部MRI(T1強調画像)で、正常では白く光る『下垂体後葉の高信号が消失』しているのが画像上のキーワード。
覚え方・コツ
「中枢性尿崩症は『脳から水止めホルモン(ADH)が出なくなった病気』!ホルモンが足りないだけだから、薬(デスモプレシン)を外から補ってあげればピタッとおしっこが減って治る。MRIを撮ると、下垂体後葉のキラキラ(高信号)が消え失せているのがサインだ!」
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甲状腺乳頭癌は、甲状腺悪性腫瘍の大部分(約90%)を占める癌。進行が極めて緩徐で、10年生存率が90%を超えるなど予後は良好だが、若年女性にも発症しやすく、頸部リンパ節転移を高率にきたす。細胞診での「すりガラス状核」が確定診断の鍵となる。
下垂体腺腫は、下垂体前葉細胞から発生する良性腫瘍。ホルモンを過剰分泌する「機能性腺腫」と、分泌しない「非機能性腺腫」がある。機能性の中で最も頻度が高いのがプロラクチン産生腫瘍(プロラクチノーマ)であり、無月経・乳汁漏出症候群をきたす。
ビタミンDの欠乏により、腸管からのカルシウム(Ca)とリン(P)の吸収が低下し、骨の石灰化(ミネラル沈着)が障害される疾患。成長軟骨線(骨端線)が閉鎖する前の小児期に発症するものを「くる病」、閉鎖後の成人期に発症するものを「骨軟化症」と呼ぶ。
ウェルナー症候群は、思春期以降(20歳代頃)から急速に老化が進行する「早老症」の代表的疾患。常染色体潜性(劣性)遺伝であり、白内障、白髪、糖尿病、皮膚の硬化を呈し、悪性腫瘍(肉腫など)を高率に合併する。