医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
接触性皮膚炎(かぶれ)は、特定の物質が皮膚に触れることで生じる湿疹・皮膚炎である。刺激性とアレルギー性(IV型アレルギー)に大別され、原因物質の特定と回避が重要となる。CBTや医師国家試験では、IV型アレルギーの代表疾患としての位置づけや、パッチテストによる確定診断が頻出の重要疾患である。
接触部位に一致した境界明瞭な紅斑
強いそう痒感(かゆみ)
丘疹、水疱、びらん、滲出液(急性期の湿疹三角)
鱗屑、苔癬化(慢性化して皮膚がゴワゴワに厚くなった状態)
初期評価
特定の物質(金属、植物、化粧品、ゴム製品、外用薬など)との接触歴を詳細に問診し、皮疹がその接触部位にピタリと一致しているか(境界明瞭か)を確認する。
検査
確定診断および原因物質を特定するために「パッチテスト(貼付試験)」を行う。背部や上腕などに原因と疑われる物質を貼り、48時間後および72時間後(さらに1週間後)に紅斑や水疱の有無を判定する。
鑑別
鑑別でよく出るのは、左右対称性で年齢により好発部位が変わる「アトピー性皮膚炎」、頭皮や顔面などの皮脂分泌が多い部位に生じる「脂漏性皮膚炎」、強い自発痛・圧痛や発熱、CRP高値を伴う「丹毒」や「蜂窩織炎」である。
初期対応
最も重要かつ最優先される根本治療は「原因物質の特定と接触の回避(除去)」である。原因物質が判明すれば、それに触れないよう生活指導を徹底する。
根本治療
皮疹の炎症を速やかに抑えるため、十分な強さの「副腎皮質ステロイド外用薬」を塗布する。そう痒感が強い場合は、掻破による症状悪化を防ぐために「抗ヒスタミン薬」の内服を併用する。症状が全身に及ぶ重症例では、短期間のステロイド内服を行うこともある。
病態
原因物質が皮膚に接触し、角層を通過して表皮や真皮で炎症を引き起こす状態である。急性期には紅斑や水疱が生じ、慢性化すると苔癬化(皮膚の肥厚)をきたす。
原因
誰にでも起こりうる「刺激性(強い酸やアルカリ、洗剤、石鹸など)」と、感作された人にのみ起こる「アレルギー性(金属、ウルシ、化粧品、湿布などの外用薬)」の2大原因がある。
分類
発症機序により、刺激性接触皮膚炎(ICD)とアレルギー性接触皮膚炎(ACD)、および紫外線が関与する光接触皮膚炎などに分類される。
試験での重要ポイント
「金属製アクセサリーや湿布など特定の物質に触れた部位に一致した境界明瞭な紅斑・水疱」があればこの疾患を疑う。アレルギー性は「IV型(遅延型)アレルギー」の代表疾患として超頻出である。確定診断および原因物質の特定のために、背部などに原因疑い物質を貼付して48時間後および72時間後に判定する『パッチテスト』が極めて頻繁に問われる。鑑別でよく出るのは、境界が不明瞭で全身に広がる「アトピー性皮膚炎」や、境界明瞭な紅斑だが強い痛みや発熱を伴う細菌感染症「丹毒」である。
覚え方・コツ
「かぶれ(接触性皮膚炎)は、触れた形にピッタリ赤くなる。金属やウルシはIV型アレルギー!原因探しは背中に貼るパッチテスト(48時間後に判定する遅延型)。」
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晩発性皮膚ポルフィリン症は、ヘム生合成経路の酵素異常により、光過敏性物質であるポルフィリンが体内に蓄積する代謝疾患。C型肝炎や多量飲酒を背景に中高年で発症し、日光露光部(手背や顔面)の水疱・びらんや、尿の赤色化を特徴とする。
アトピー性皮膚炎は、増悪と軽快を繰り返す瘙痒(かゆみ)のある湿疹を主病変とする疾患。皮膚のバリア機能異常と、アトピー素因(IgE抗体を産生しやすい体質やアレルギー疾患の家族歴)が背景にある。
帯状疱疹後神経痛は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)による帯状疱疹の皮疹が治癒した後も、3ヶ月以上にわたって持続する難治性の神経痛。高齢者に多く、焼けるような痛みや電撃痛を特徴とする。
ダリエー病は、ATP2A2遺伝子変異により、表皮細胞間の結合が弱まる(棘融解)とともに異常な角化(ジスケラトーシス)を生じる常染色体顕性(優性)遺伝疾患。脂漏部位(胸・背中・頭皮)に多発する悪臭を伴う角化性丘疹が特徴。