最終更新日: 2026年4月16日
アスクレピアで深掘りするクローン病(CD)は、口腔から肛門までの全消化管に非連続性の慢性肉芽腫性炎症を生じる原因不明の指定難病である。10〜20歳代の若年者に好発し、腹痛、下痢、体重減少、痔瘻を特徴とする。CBTや医師国家試験では、潰瘍性大腸炎(UC)との鑑別、特徴的な内視鏡・造影所見、および全層性炎症に伴う合併症(狭窄・瘻孔)が毎年問われる超頻出疾患である。
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クローン病(CD)は、口腔から肛門までの全消化管に非連続性の慢性肉芽腫性炎症を生じる原因不明の指定難病である。10〜20歳代の若年者に好発し、腹痛、下痢、体重減少、痔瘻を特徴とする。CBTや医師国家試験では、潰瘍性大腸炎(UC)との鑑別、特徴的な内視鏡・造影所見、および全層性炎症に伴う合併症(狭窄・瘻孔)が毎年問われる超頻出疾患である。
腹痛(右下腹部痛が多い:回盲部に好発するため)
下痢(血便は伴わないことも多い)
体重減少・発熱(炎症による消耗や吸収不良による)
肛門病変(難治性の痔瘻、裂肛、肛門周囲膿瘍。初発症状となることも多い)
腸管外合併症(結節性紅斑、アフタ性口内炎、関節炎、虹彩炎など)
初期評価
若年者の長引く腹痛、下痢、体重減少、難治性の痔瘻から疑う。UCと同様に感染性腸炎を除外する。
検査
上部・下部消化管内視鏡検査、小腸内視鏡(カプセル・バルーン)、小腸・大腸造影を行い、消化管全域の病変を評価する。「縦走潰瘍」「敷石像」「非連続性病変」を確認する。生検組織診で、全層性の炎症や「非乾酪性肉芽腫」を証明する。
鑑別
潰瘍性大腸炎(UC:直腸から連続性、粘膜層主体、粘血便、偽ポリポーシス、鉛管像)、腸結核(輪状潰瘍、乾酪性肉芽腫)、感染性腸炎、ベーチェット病(回盲部の深い打ち抜き潰瘍)と鑑別する。
初期対応・内科的治療
腸管の安静と栄養状態の改善を目的とした「栄養療法(成分栄養経管栄養:エレンタールなど)」が日本のガイドラインでは重要視される。薬物療法としては、5-ASA製剤、副腎皮質ステロイド、免疫調節薬(アザチオプリン)、および各種生物学的製剤(抗TNF-α抗体、抗IL-12/23抗体など)を病変の重症度や部位に応じて使用する。
外科的治療
UCと異なり、消化管全域に再発しうるため手術による「根治は不可能」である。したがって手術適応は、内科的治療に抵抗性の絶対的合併症(高度の狭窄・腸閉塞、穿孔、大量出血、複雑な瘻孔・膿瘍)に限られる。度重なる手術による短腸症候群を防ぐため、腸管切除を最小限にとどめる「腸管温存手術(狭窄形成術など)」が原則となる。
病態
粘膜から漿膜まで至る「全層性」の炎症を特徴とし、消化管のあらゆる部位に「非連続性(跳躍性)」に病変を形成する。全層性の炎症により、腸管の狭窄、穿孔、膿瘍、および他臓器や皮膚との交通(瘻孔)を来しやすい。
原因
原因不明(遺伝的素因、食事、腸内細菌叢の異常、免疫異常などが複合的に関与)。
分類
病変の分布により、小腸型、小腸・大腸型、大腸型に分類される(小腸・大腸型が最も多い)。
試験での重要ポイント
「右下腹部痛(回盲部病変)+体重減少+難治性の痔瘻」があればこの疾患を強く疑う。※血便はUCに比べると少ない。病理組織での「非乾酪性肉芽腫(non-caseating granuloma)」は必須キーワード。内視鏡や造影検査における「縦走潰瘍(腸管の長軸に沿った深い潰瘍)」「敷石像(cobblestone appearance)」「非連続性(跳躍性)病変」、小腸造影での「紐状サイン(string sign)」は超頻出。合併症としての腸管合併症(狭窄・瘻孔・肛門病変)の理解が最重要である。
覚え方・コツ
「クローンは全層、口からお尻(痔瘻)まで飛び飛び(非連続性)。縦に割れて(縦走潰瘍)敷石歩き、肉芽腫(非乾酪性)あり。治らないから腸は温存」と覚える。
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逆流性食道炎(GERD)は、胃酸や胃内容物が食道に逆流し、食道粘膜に炎症を引き起こす疾患である。胸やけや呑酸(酸っぱい水が上がる感覚)を主症状とし、慢性化すると食道癌のリスクとなる。生活習慣の欧米化により患者が増加しており、CBTや医師国家試験でも頻出の重要疾患である。
ポイツ・ジェガース(Peutz-Jeghers)症候群は、消化管(特に小腸)に多発する過誤腫性ポリープと、皮膚・粘膜(口唇や指など)のメラニン色素沈着を特徴とする常染色体顕性遺伝(優性遺伝)の疾患である。若年期にポリープが原因で腸重積や消化管出血を来しやすく、消化器や他臓器の癌の発症リスクが高い。CBTや医師国家試験では、特徴的な色素沈着の部位や小腸ポリープ、腸重積との関連が頻出である。
クリグラー・ナジャー症候群は、肝臓のビリルビン抱合酵素(UGT1A1)の先天的な欠損により、重度の間接型(非抱合型)高ビリルビン血症を来す常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)の疾患である。新生児期から重篤な黄疸を呈し、核黄疸による脳障害の危険性が高い。CBTや医師国家試験では、1型と2型の鑑別(フェノバルビタール試験)や、ジルベール症候群などの他の体質性黄疸との鑑別が頻出である。
ウィルソン病は、先天的な銅代謝の異常により、肝臓、脳(大脳基底核)、角膜などの全身諸臓器に過剰な銅が蓄積する疾患である。若年性の肝機能障害、不随意運動などの神経症状、角膜のKayser-Fleischer輪を特徴とする。CBTや医師国家試験では、検査値の解釈(セルロプラスミン低下)や治療薬の選択が毎年問われる超頻出の指定難病である。