回状頭皮(Cutis verticis gyrata)は、頭皮が肥厚して大脳の脳回(溝)のような深いしわを形成する状態である。原発性のほか、先端巨大症(アクロメガリー)などの内分泌疾患に伴う続発性の皮膚症状として国試で問われることがある。
最終更新日: 2026年4月19日
回状頭皮(Cutis verticis gyrata)は、頭皮が肥厚して大脳の脳回(溝)のような深いしわを形成する状態である。原発性のほか、先端巨大症(アクロメガリー)などの内分泌疾患に伴う続発性の皮膚症状として国試で問われることがある。
頭皮の著明な肥厚と深い皺襞(脳回状の溝)
【先端巨大症に伴う全身症状】:眉弓部の膨彩、下顎前突、巨大舌、手足の容積増大、指輪が入らなくなる、靴のサイズが大きくなる、睡眠時無呼吸症候群、耐糖能異常、手根管症候群など。
初期評価
特異な頭皮の所見から先端巨大症などの基礎疾患を疑い、顔貌の変化や手足の肥大などの身体所見をとる。過去の写真との比較が有用。
検査
先端巨大症を疑う場合、血中IGF-1(ソマトメジンC)の高値と、経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)でのGHの抑制不全(GHが高値のまま下がらない)を確認する。頭部MRIで下垂体腺腫を証明する。
治療
回状頭皮そのものに対する直接的な治療は、美容上の問題や清容困難が著しい場合の外科的切除・形成術となる。先端巨大症に伴う続発性の場合は、基礎疾患の治療(経蝶形骨洞的下垂体腫瘍摘出術:Hardy手術や、ソマトスタチンアナログ投与)により皮膚の肥厚が改善することがある。
病態と分類
頭部の皮膚・皮下組織が過形成・肥厚し、前頭部から後頭部にかけて太い皺襞(しわ)を形成する。原因不明の「原発性」と、基礎疾患に伴う「続発性」がある。
試験での重要ポイント(続発性・先端巨大症関連)
続発性の原因として最も重要なのが、下垂体腺腫による成長ホルモン(GH)過剰分泌を病態とする『先端巨大症(アクロメガリー)』である。先端巨大症の患者は、GHやIGF-1の作用により軟部組織が肥厚するため、手足の容積増大、口唇や鼻の肥大(特異な顔貌)、巨大舌に加え、頭皮が脳の表面のように波打つ『回状頭皮』を呈することがある。
覚え方・コツ
「回状頭皮は、頭の皮が余って脳ミソのシワみたいに波打つ状態!成長ホルモンが出すぎる『先端巨大症』の患者に出ることがあるサインの一つ。顔も手足も頭の皮もデカくなる!」
晩発性皮膚ポルフィリン症は、ヘム生合成経路の酵素異常により、光過敏性物質であるポルフィリンが体内に蓄積する代謝疾患。C型肝炎や多量飲酒を背景に中高年で発症し、日光露光部(手背や顔面)の水疱・びらんや、尿の赤色化を特徴とする。
アトピー性皮膚炎は、増悪と軽快を繰り返す瘙痒(かゆみ)のある湿疹を主病変とする疾患。皮膚のバリア機能異常と、アトピー素因(IgE抗体を産生しやすい体質やアレルギー疾患の家族歴)が背景にある。
帯状疱疹後神経痛は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)による帯状疱疹の皮疹が治癒した後も、3ヶ月以上にわたって持続する難治性の神経痛。高齢者に多く、焼けるような痛みや電撃痛を特徴とする。
ダリエー病は、ATP2A2遺伝子変異により、表皮細胞間の結合が弱まる(棘融解)とともに異常な角化(ジスケラトーシス)を生じる常染色体顕性(優性)遺伝疾患。脂漏部位(胸・背中・頭皮)に多発する悪臭を伴う角化性丘疹が特徴。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。