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シスチン症は、リソソーム膜のシスチントランスポーター(シスチノシン)の欠損により、全身の細胞(特に腎臓や眼)のリソソーム内にシスチン結晶が蓄積する常染色体潜性遺伝疾患である。小児期のファンコニ症候群(近位尿細管機能障害)の代表的原因である。
腎症状:ファンコニ症候群(多尿、多飲、アミノ酸尿、糖尿、リン酸尿)、低リン血症性くる病(骨変形、歩行遅延)、進行性の腎不全。
眼症状:角膜シスチン結晶沈着(羞明、流涙、視力障害)。
その他:成長障害(著しい低身長)、甲状腺機能低下症、糖尿病、筋力低下。
初期評価
乳幼児期の多尿・脱水、くる病などのファンコニ症候群の所見から疑う。
検査
眼科的診察(細隙灯顕微鏡)で『角膜のシスチン結晶』を確認する。血液検査で白血球中のシスチン含量の著明な上昇を証明する。確定診断はCTNS遺伝子の変異解析。
治療方針
リソソーム内のシスチンを枯渇させる特効薬『システアミン』の内服を生涯にわたって継続する(これにより腎不全への進行を大幅に遅らせることができる)。角膜の結晶に対してはシステアミン点眼液を使用する。ファンコニ症候群による喪失分を補うため、水分、電解質(リン、カリウム)、活性型ビタミンDの十分な補充を行う。末期腎不全に至った場合は腎移植を行う(移植腎に病気は再発しない)。
病態
CTNS遺伝子の変異により、タンパク質分解で生じたシスチンがリソソーム外へ排出できず結晶化して蓄積し、細胞を破壊する。シスチン尿症(尿細管の再吸収障害による尿路結石)とは全く異なる疾患であることに注意。
試験・臨床での重要ポイント
乳幼児期型(最も重症)では、生後半年頃から『ファンコニ症候群(アミノ酸、糖、リンなどが尿中にダダ漏れになる)』を発症し、多尿、脱水、重度のくる病、成長障害をきたす。細隙灯顕微鏡検査で角膜にキラキラ光る『シスチン結晶』を確認することが診断の鍵。無治療では10歳前後で末期腎不全に至る。
覚え方・コツ
「シスチン症は細胞の中にシスチンの結晶が突き刺さる病気。腎臓(尿細管)が壊れて、栄養が全部おしっこに漏れる(ファンコニ症候群)!目の角膜にキラキラ光る結晶がたまる。※『シスチン尿症(石ができる病気)』と名前が似てるけど、シスチン症は『腎不全になる全身の病気』だから間違えるな!」
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TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
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