HLHは、マクロファージやT細胞が異常活性化してサイトカインストームを引き起こし、自己の血球を貪食してしまう致死的な過剰免疫症候群である。高熱、肝脾腫、血球減少、著明な高フェリチン血症が特徴。
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遷延する高熱、著明な肝脾腫。
血球減少による症状(貧血、出血傾向、易感染性)。
DIC合併による重症出血、意識障害・けいれんなどの中枢神経症状。
HLH-2004診断基準
以下のうち5項目以上を満たす。①発熱、②肝脾腫、③血球減少(2系統以上)、④高フェリチン血症(>500μg/L)、⑤高トリグリセリド血症または低フィブリノゲン血症、⑥骨髄・脾臓・リンパ節における血球貪食像の証明、⑦NK細胞活性の低下・消失、⑧可溶性IL-2受容体(sIL-2R)の上昇(>2400U/mL)。
治療方針
サイトカインストームを強力に鎮圧するため、一刻も早く『ステロイドパルス療法』や『免疫グロブリン大量静注』、エトポシド(VP-16)やシクロスポリンを用いた化学療法・免疫抑制療法(HLHプロトコール等)を開始する。原因疾患(EBV感染やリンパ腫)の治療も並行する。一次性や難治性の二次性HLHでは造血幹細胞移植が適応となる。
病態
遺伝性の一次性HLH(小児)と、感染症(EBウイルスなど)や悪性リンパ腫、膠原病(マクロファージ活性化症候群:MAS)に続発する二次性HLHがある。キラーT細胞やNK細胞による標的細胞の排除機構が破綻し、過剰に放出されたサイトカインがマクロファージを暴走させる。
試験・臨床での重要ポイント
骨髄でマクロファージが赤血球や血小板をパクパク食べている『血球貪食像』が特徴。「抗菌薬が効かない高熱」「肝脾腫」「汎血球減少」に加えて、『血清フェリチンの異常高値(数千〜数万)』『可溶性IL-2レセプター(sIL-2R)上昇』『高トリグリセリド血症』『フィブリノゲン低下(DICの合併)』が国試で超頻出の検査所見。
覚え方・コツ
「HLHは『マクロファージが狂って味方の血球を食い尽くす』大火事!原因はEBウイルスやリンパ腫。熱が下がらず、肝臓と脾臓が腫れる。血液検査では『フェリチン爆上がり』『中性脂肪上昇』『フィブリノゲン低下』がセット!ステロイドパルス等の強力な火消しが必要!」
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クリオグロブリン血症は、体温より低い温度(寒冷曝露)で沈殿し、37℃に温めると再溶解する異常な免疫グロブリン(クリオグロブリン)が血中に存在する病態。C型肝炎(HCV)感染に高率に合併し、紫斑や関節痛、腎障害を引き起こす。
AIHAは、自己の赤血球に対する抗体(自己抗体)が産生され、赤血球が破壊(溶血)されることで進行性の貧血や黄疸をきたす疾患である。「温式(IgG)」と「冷式(IgM)」に大別され、直接クームス試験陽性が確定診断の要となる。
ALPSは、リンパ球のアポトーシス(細胞死)障害により、慢性的な非悪性リンパ増殖(リンパ節腫脹、肝脾腫)と自己免疫疾患(主に血球減少症)をきたす稀な遺伝性免疫疾患である。ダブルネガティブT細胞(DNT)の増加が特徴的。
急性前骨髄球性白血病(APL)は、骨髄芽球から前骨髄球への分化段階で成熟が停止する急性骨髄性白血病(FAB分類M3)である。重篤なDIC(播種性血管内凝固症候群)を合併しやすく致死的になり得るが、ATRA(分化誘導療法)が劇的に著効する特異な白血病である。