レジオネラ肺炎は、温泉や24時間風呂、空調の冷却塔などの水系設備から発生するエアロゾルを吸入することで感染する、重症化しやすい非定型肺炎である。高熱に不釣り合いな「相対的徐脈」と、消化器・神経症状、および「低ナトリウム血症」を伴うのが特徴である。
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急激な高熱(悪寒戦慄を伴う)、乾性咳嗽から湿性咳嗽へ移行。
消化器症状(水様性下痢、腹痛、嘔吐)を早期から伴いやすい。
中枢神経症状(頭痛、意識障害、幻覚)。
相対的徐脈。
迅速診断(必須):『尿中レジオネラ抗原検査』。特異度が高く迅速なため、疑った場合は必ず施行する。
血液検査:『低ナトリウム血症』、肝酵素(AST/ALT)上昇、CPK上昇、CRP・白血球の著増。
細菌学的検査:喀痰はグラム染色で染まりにくい(グラム陰性桿菌だが難染性)。特殊培地(BCYE培地)で培養する。
第一選択薬:細胞内移行性の高い『ニューキノロン系(レボフロキサシンなど)』または『マクロライド系(アジスロマイシン)』の静注。※βラクタム系は無効。
重症例では上記2剤の併用や、ステロイドの併用、人工呼吸管理等が必要となる。死亡率が高いため早期の治療開始が絶対条件。
病態
細胞内寄生菌であるLegionella pneumophilaが肺胞マクロファージ内で増殖し、重篤な肺炎と多臓器障害を引き起こす。ヒト・ヒト感染はない。
試験・臨床での重要ポイント
病歴聴取が診断の要。『温泉旅行、スーパー銭湯、24時間風呂、加湿器の清掃不良』のエピソードがあれば真っ先に疑う。
非定型肺炎の仲間だがマイコプラズマとは異なり、高齢者や喫煙者に多く『急速に重症化してICU行き(ARDS・多臓器不全)』になるのが特徴。身体所見で『相対的徐脈(39℃の高熱があるのに脈拍が100回/分以下など)』、血液検査で『低ナトリウム血症』と『肝機能障害(AST/ALT上昇)』を合併するのが超頻出の引っかけ・キーワードである。尿中抗原で迅速診断が可能。
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MRSA腸炎は、広域抗菌薬の使用により正常な腸内細菌叢が抑制され、耐性を持つメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が異常増殖して生じる交代現象(菌交代症)の一つである。高齢者の術後などに激しい水様便や緑色便をきたし、急速に脱水・ショックへ進行する重症病態である。
肺炎球菌による市中肺炎(CAP)の最多かつ最も重要な原因疾患。悪寒戦慄を伴う急激な高熱と、「鉄錆色痰(てつさびいろたん)」が特徴的。肺の一葉がベッタリと白くなる大葉性肺炎を呈する。
マイコプラズマ肺炎は、「若年者(学童〜若年成人)」に好発する非定型肺炎の代表である。頑固な乾いた咳(乾性咳嗽)が特徴で、細胞壁を持たない菌であるためペニシリンなどのβラクタム系抗菌薬が無効であり、マクロライド系が第一選択となる。
ニューモシスチス肺炎は、細胞性免疫低下時(特にAIDS患者)に発症する代表的な日和見感染症である。真菌であるニューモシスチス・イロベチイが原因で、乾性咳嗽と呼吸困難をきたし、CTでの「両側びまん性すりガラス影」と血液検査での「β-D-グルカン上昇」が特徴的。ST合剤が特効薬となる。