ニーマン・ピック病は、スフィンゴミエリン等の脂質が全身の網内系細胞に蓄積する常染色体潜性遺伝疾患である。CBTや国試では、著明な「肝脾腫」と「チェリーレッドスポット」の合併、および骨髄での「ニーマン・ピック細胞(泡沫細胞)」が超頻出である。
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A型(神経型):乳児期からの著明な肝脾腫、腹部膨満、急速な神経退行、筋緊張低下、チェリーレッドスポット(約50%)。
B型(非神経型):小児〜成人期の肝脾腫、進行性の肺浸潤(間質性肺炎様)、造血不全(血小板減少)。神経症状は欠如。
C型:眼球垂直方向運動障害(上や下が向けない)、小脳失調、ジストニア、精神症状、肝脾腫(軽度〜中等度)。
初期評価
肝脾腫と神経症状の合併から疑う。
検査
①骨髄穿刺:『ニーマン・ピック細胞(泡沫細胞)』の確認。脂質染色(スダンIII等)で陽性。
②眼底検査:チェリーレッドスポットの確認。
③確定診断:A/B型は白血球等の『酸性スフィンゴミエリナーゼ活性低下』。C型はフィリピン染色(コレステロール蓄積)やNPC1/2遺伝子解析を行う。
治療方針
【A・B型】:B型(内臓型)に対しては、酵素補充療法(オリプダーゼ アルファ)が承認されており、肝脾腫の改善に有効である。A型(神経型)には有効な治療法がない。
【C型】:基質合成抑制薬である『ミグルスタット』が神経症状の進行抑制に用いられる。その他、肝脾腫に対する対症療法やリハビリテーションを行う。
病態と分類
原因遺伝子により大きくA/B型とC型に分かれる。
【A・B型】:SMPD1遺伝子変異。酸性スフィンゴミエリナーゼの欠損により、スフィンゴミエリンが蓄積する。A型は乳児期発症で重症、B型は内臓症状主体で神経症状を伴わない。
【C型】:NPC1/NPC2遺伝子変異。コレステロールの輸送障害により、コレステロールや糖脂質が蓄積する。全年齢で発症し、特有の眼球垂直方向運動制限を伴う。
試験での重要ポイント
「乳児」の『著明な肝脾腫』と『精神運動発達の遅滞』、および眼底の『チェリーレッドスポット』の組み合わせが超定番エピソード。Tay-Sachs病との最大の鑑別点は『肝脾腫があること』である。また、骨髄穿刺で、脂質を貪食して細胞質が泡状に見える巨大なマクロファージ『ニーマン・ピック細胞(泡沫細胞:foam cell)』を確認することが絶対暗記キーワード。
覚え方・コツ
「ニーマン・ピックは『お腹も脳も』やられる!お腹がパンパン(肝脾腫)で、目にはチェリー(チェリーレッドスポット)。骨髄には泡だらけの『ニーマン・ピック細胞』!脳だけのテイ・サックスと、お腹だけのゴーシェの中間イメージ(※厳密には異なりますが試験対策として)。」
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低フォスファターゼ症は、ALPL遺伝子の変異により組織非特異的アルカリフォスファターゼ(TNSALP)の活性が低下し、骨や歯の石灰化障害をきたす先天性代謝異常症である。血液検査での「ALP低値」と、乳歯の早期脱落が特徴的である。
高IgE症候群(Job症候群)は、STAT3遺伝子などの変異によりTh17細胞が分化不全に陥り、重度のアトピー様湿疹、反復するブドウ球菌感染(冷膿瘍)、著明な高IgE血症を三徴とする原発性免疫不全症である。
麻疹は、麻疹ウイルスの空気感染によって発症する極めて感染力の強い全身性感染症である。カタル期、発疹期、回復期と経過し、CBTや国試では、カタル期のコプリク斑、二峰性発熱、空気感染(陰圧室隔離)、および数年後に発症する亜急性硬化性全脳炎(SSPE)への注意が超頻出である。
Tay-Sachs病は、リソソーム酵素であるヘキソサミニダーゼAの欠損により、脳の神経細胞にGM2ガングリオシドが蓄積する常染色体潜性遺伝疾患(スフィンゴリピドーシス)である。CBTや国試では、眼底の「チェリーレッドスポット」と「肝脾腫を伴わない」点がニーマン・ピック病との鑑別として超頻出である。