Tay-Sachs病は、リソソーム酵素であるヘキソサミニダーゼAの欠損により、脳の神経細胞にGM2ガングリオシドが蓄積する常染色体潜性遺伝疾患(スフィンゴリピドーシス)である。CBTや国試では、眼底の「チェリーレッドスポット」と「肝脾腫を伴わない」点がニーマン・ピック病との鑑別として超頻出である。
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精神運動発達の遅滞および退行(生後3〜6ヶ月頃から顕在化)
音に対する過敏な驚愕反応(startle response)
筋緊張低下から痙性麻痺へ進行
視力障害、失明
難治性けいれん、無動無言状態(末期)
※肝脾腫は認めない。
初期評価
乳児期の発達退行と、肝脾腫を伴わない神経症状から疑う。
検査
眼底検査で『チェリーレッドスポット』を証明する。確定診断は、血液(白血球)や皮膚線維芽細胞を用いた『ヘキソサミニダーゼA活性の低下』の証明、またはHEXA遺伝子の変異解析による。頭部CT/MRIで脳萎縮や白質の変性を認める。
治療方針
現時点で根本的な治療法(酵素補充療法等)は確立されておらず、対症療法(けいれん管理、栄養管理、リハビリテーション)が中心となる。多くは3〜4歳までに死に至る予後不良の疾患である。現在、遺伝子治療の研究が進められている。
病態
HEXA遺伝子の変異により、β-ヘキソサミニダーゼA活性が消失する。分解されなかったGM2ガングリオシドが中枢神経系に過剰蓄積し、神経細胞の変性と脱落を引き起こす。
試験での重要ポイント
「乳児期」に発症し、「精神運動発達の停止・退行(お座りができなくなる等)」や「驚愕反応(音に過敏に反応する)」が初期症状となる。眼底検査での『チェリーレッドスポット(黄斑部櫻桃紅斑)』が絶対暗記のキーワード。最大の鑑別ポイントは、『肝脾腫を認めない』ことであり、これによりニーマン・ピック病やゴーシェ病と区別する(神経症状が主体)。
覚え方・コツ
「テイ・サックスは『脳だけ』やられる!目は『チェリーレッド』。音にビックリ(驚愕反応)して、どんどん動けなくなる。お腹(肝臓・脾臓)が腫れていないのがニーマン・ピックとの決定的な違い!」
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TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
新生児低血糖は、生後早期の新生児において血糖値が異常に低下した状態。脳のエネルギー源が枯渇するため、放置すると不可逆的な中枢神経障害(発達遅滞や脳性麻痺)を残す。母体糖尿病やFGR、早産児がハイリスクとなる。
大動脈縮窄症(CoA)は、大動脈の一部(多くは動脈管索付近)が先天的に狭くなっている疾患である。狭窄部より上(腕・頭)は高血圧となり、下(下肢)は血流低下をきたす「上下肢の血圧差」が最大の特徴。Turner症候群に高率に合併する。
プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。