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低フォスファターゼ症は、ALPL遺伝子の変異により組織非特異的アルカリフォスファターゼ(TNSALP)の活性が低下し、骨や歯の石灰化障害をきたす先天性代謝異常症である。血液検査での「ALP低値」と、乳歯の早期脱落が特徴的である。
周産期/乳児型:重度の骨化不全、四肢短縮、呼吸不全(胸郭低形成)、高カルシウム血症、ビタミンB6依存性けいれん。
小児型:乳歯の早期脱落(歯根が吸収されずそのまま抜ける)、くる病様骨変形(O脚、X脚)、歩行開始遅延、病的骨折。
成人型:偽骨折、骨痛、早期の歯の喪失。
初期評価
原因不明のくる病様変形、乳歯早期脱落、または乳児のけいれんから疑う。
検査
血液検査で『血清ALPの異常低値』を確認する(年齢による基準値の違いに注意)。尿中ホスホエタノールアミン(PEA)の上昇。X線で骨幹端の不整や骨化不全を確認する。確定診断はALPL遺伝子変異の解析。
治療方針
根治的治療として、骨指向性の『酵素補充療法(アスホターゼ アルファの皮下注射)』が承認されており、骨化の促進や呼吸機能の改善に劇的な効果を示す。重症型のけいれんに対してはビタミンB6(ピリドキシン)の大量投与を行う。
病態
骨にカルシウムとリンを沈着させるために必要な酵素(ALP)が機能しないため、骨が柔らかくなる(くる病・骨軟化症)。また、ビタミンB6の脳内への取り込みもALPに依存しているため、重症型では中枢神経でのビタミンB6欠乏による難治性けいれんを生じる。
試験・臨床での重要ポイント
骨の病気(くる病など)では通常ALPは「高く」なるが、この疾患だけは『ALPが異常低値』となるのが決定的なパラドックス(国試頻出ポイント)。外見上は『くる病様変形(O脚など)』を呈する。「虫歯でもないのに、1〜3歳で乳歯が根っこごとポロっと抜ける(『乳歯の早期脱落』)」というエピソードが超定番。酵素補充療法が開発され、予後が劇的に改善した。
覚え方・コツ
「骨が曲がるのに『ALPが低い』のが低フォスファターゼ症最大のトラップ!普通くる病はALPが高い。酵素がないから骨も歯も作れず、虫歯じゃないのに赤ちゃんの歯が根元から抜ける(乳歯の早期脱落)。特効薬は足りない酵素の注射(アスホターゼ アルファ)!」
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高IgE症候群(Job症候群)は、STAT3遺伝子などの変異によりTh17細胞が分化不全に陥り、重度のアトピー様湿疹、反復するブドウ球菌感染(冷膿瘍)、著明な高IgE血症を三徴とする原発性免疫不全症である。
麻疹は、麻疹ウイルスの空気感染によって発症する極めて感染力の強い全身性感染症である。カタル期、発疹期、回復期と経過し、CBTや国試では、カタル期のコプリク斑、二峰性発熱、空気感染(陰圧室隔離)、および数年後に発症する亜急性硬化性全脳炎(SSPE)への注意が超頻出である。
ニーマン・ピック病は、スフィンゴミエリン等の脂質が全身の網内系細胞に蓄積する常染色体潜性遺伝疾患である。CBTや国試では、著明な「肝脾腫」と「チェリーレッドスポット」の合併、および骨髄での「ニーマン・ピック細胞(泡沫細胞)」が超頻出である。
Tay-Sachs病は、リソソーム酵素であるヘキソサミニダーゼAの欠損により、脳の神経細胞にGM2ガングリオシドが蓄積する常染色体潜性遺伝疾患(スフィンゴリピドーシス)である。CBTや国試では、眼底の「チェリーレッドスポット」と「肝脾腫を伴わない」点がニーマン・ピック病との鑑別として超頻出である。