最終更新日: 2026年4月16日
アスクレピアで深掘りするSIADH(抗利尿ホルモン不適合分泌症候群)は、血漿浸透圧が低下しているにもかかわらず、抗利尿ホルモン(ADH)が過剰に分泌され、体内に水分が貯留して低ナトリウム血症をきたす疾患である。食欲不振や全身倦怠感、重症化すると意識障害を特徴とし、CBTや医師国家試験の内分泌分野で毎年問われる超頻出疾患である。
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SIADH(抗利尿ホルモン不適合分泌症候群)は、血漿浸透圧が低下しているにもかかわらず、抗利尿ホルモン(ADH)が過剰に分泌され、体内に水分が貯留して低ナトリウム血症をきたす疾患である。食欲不振や全身倦怠感、重症化すると意識障害を特徴とし、CBTや医師国家試験の内分泌分野で毎年問われる超頻出疾患である。
食欲不振・悪心(軽度の低Na血症による初期症状)
全身倦怠感・脱力感
頭痛
意識障害・痙攣(血清Na値が急激に低下した重症時)
※浮腫や脱水所見はみられない(試験で重要)
初期評価
問診で薬剤歴(抗うつ薬など)や呼吸器・中枢神経症状の有無を確認する。診察で浮腫(心不全など)や脱水所見(皮膚のツルゴール低下や頻脈など)がないことを確認する。
検査
血液・尿検査で血清Na低下(135mEq/L未満)、血漿浸透圧低下、尿中Na排泄増加、尿浸透圧上昇を確認する。血漿が希釈されるため血清尿酸値やBUNの低下も特徴的である。原因検索として胸部X線やCT、頭部MRIを必ず行う。
鑑別
アジソン病・嘔吐・下痢(脱水を伴う低Na血症)、心不全・肝硬変・ネフローゼ症候群(浮腫を伴う低Na血症)、心因性多飲症(尿浸透圧が極端に低い)と鑑別する。
初期対応
水中毒の状態であるため、第一選択は「水分制限(1日500〜1000mL程度)」である。重症の意識障害や痙攣がある場合は、3%高張食塩水をゆっくりと点滴投与する(急激なNa補正は中心髄鞘崩壊症:CPMを招くため禁忌であることは超頻出)。
根本治療
肺小細胞癌や中枢神経疾患などの基礎疾患がある場合は、その治療を最優先で行う。水分制限で改善が乏しい場合は、バソプレシンV2受容体拮抗薬(トルバプタン)の投与を行う。
病態
ADH(バソプレシン)の過剰分泌により、腎臓の集合管での水再吸収が亢進する。その結果、体液量が拡大して希釈性の低ナトリウム血症をきたす。
原因
肺小細胞癌(異所性ADH産生)や、中枢神経疾患(髄膜炎や脳出血など)、薬剤(抗うつ薬、カルバマゼピンなど)が主な原因となる。
分類
原因により、腫瘍性(肺小細胞癌など)、中枢神経性、肺疾患性、薬剤性に分類される。
試験での重要ポイント
「低ナトリウム血症があるのに脱水や浮腫がなく、尿浸透圧が高い(尿が濃い)」があればこの疾患を疑う。検査での「血清ナトリウム低値、血漿浸透圧低下、尿中ナトリウム排泄増加」の組み合わせは頻出である。肺小細胞癌の合併を確認するための胸部画像検査も最重要。鑑別でよく出るのは、脱水を伴う低ナトリウム血症である「アジソン病」や、浮腫を伴う「心不全」である。
覚え方・コツ
「SIADHは水浸し。脱水・浮腫なし(体液正常)、Na低くて尿は濃い、肺小細胞癌を必ずチェック」と覚える。
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逆流性食道炎(GERD)は、胃酸や胃内容物が食道に逆流し、食道粘膜に炎症を引き起こす疾患である。胸やけや呑酸(酸っぱい水が上がる感覚)を主症状とし、慢性化すると食道癌のリスクとなる。生活習慣の欧米化により患者が増加しており、CBTや医師国家試験でも頻出の重要疾患である。
褐色細胞腫は、主に副腎髄質から発生し、アドレナリンやノルアドレナリンなどのカテコールアミンを過剰に分泌する内分泌腫瘍である。発作性または持続性の高血圧をベースに、頭痛、動悸、発汗などの症状を特徴とする。二次性高血圧の代表的な原因疾患であり、CBTや医師国家試験において検査所見や術前管理が毎年問われる頻出の重要疾患である。
アジソン病は、副腎皮質が慢性的に破壊され、副腎皮質ホルモン(コルチゾールやアルドステロンなど)が分泌できなくなる指定難病である。全身の倦怠感や体重減少、皮膚の色素沈着を特徴とし、重症化すると致死的な副腎クリーゼを来す。CBTや医師国家試験では、ホルモン欠乏による多彩な症状や検査所見が頻出の重要疾患である。
1型糖尿病は、膵β細胞が破壊されてインスリン分泌が不足(枯渇)し、高血糖になる疾患である。(自己免疫性が多い) 小児〜若年に多いが、成人発症や緩徐進行(SPIDDM)もある。 重要なのは、口渇・多飲・多尿・体重減少などの高血糖症状と、糖尿病性ケトアシドーシス(DKA:意識障害・Kussmaul呼吸など)の赤旗を見逃さないこと。 対応はまず血糖・ケトン・酸塩基(pH/HCO3−)を評価し、DKAなら輸液+電解質補正+速効型インスリン持続静注を優先する。