最終更新日: 2026年4月19日
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スミス・マゲニス症候群は、17番染色体短腕の微細欠失によって生じる先天異常症候群である。特異な顔貌、精神運動発達遅滞に加えて、激しい自傷行為やパニック、および昼夜逆転を伴う重度の睡眠障害が臨床的に極めて特徴的な疾患である。
行動異常:激しいパニック、多動、自傷行為(爪を剥ぐ、異物を鼻や耳に入れる、頭打ち)、セルフハグ、手を舐めてページをめくるような仕草(Lick and flip)。
睡眠障害:入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、日中の過眠。
身体的特徴:特異な顔貌(テント状の上唇、幅広い顔、下顎前突など)、低身長、短指症、側弯症。
中等度から重度の精神運動発達遅滞、言語遅滞。
初期評価
発達遅滞と、特有の睡眠障害・自傷行為・顔貌の組み合わせから臨床的に疑う。
検査
確定診断は、FISH法やマイクロアレイ染色体検査による『17p11.2の微細欠失』の証明、または遺伝子検査によるRAI1遺伝子変異の同定である。
対症療法・サポート
根本的な治療法はない。睡眠障害に対しては、生活リズムの調整とともに、睡眠薬や『メラトニン製剤』の投与が行われる。パニックや自傷行為などの行動異常に対しては、療育的アプローチ(応用行動分析など)や、必要に応じて抗精神病薬や気分安定薬などの薬物療法を併用し、家族のレスパイト(休息)ケアも含めた包括的な支援が不可欠である。
病態
17番染色体短腕(17p11.2)の微細欠失、または同領域にあるRAI1遺伝子の変異により発症する。
試験・臨床での重要ポイント
睡眠を司るホルモンである「メラトニン」の分泌リズムが健常者と完全に逆転(昼間に高く夜間に低い)するため、夜間に頻回に覚醒し、日中に耐えがたい眠気を催す『重度の睡眠障害』が特徴である。また、爪剥ぎ、指咬み、頭打ちなどの『激しい自傷行為』や癇癪(かんしゃく)、自分の体を強く抱きしめる『セルフハグ(自己抱擁)』といった特異な行動パターンを示すことがよく問われる。
覚え方・コツ
「スミス・マゲニス症候群は17番の欠失。メラトニンの分泌が昼夜逆転するから、夜眠れずパニックになる(睡眠障害)!イライラして爪を剥いだり頭をぶつけたりする(自傷行為)が、自分をギュッと抱きしめる(セルフハグ)特徴的な仕草もある。」
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TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
新生児低血糖は、生後早期の新生児において血糖値が異常に低下した状態。脳のエネルギー源が枯渇するため、放置すると不可逆的な中枢神経障害(発達遅滞や脳性麻痺)を残す。母体糖尿病やFGR、早産児がハイリスクとなる。
大動脈縮窄症(CoA)は、大動脈の一部(多くは動脈管索付近)が先天的に狭くなっている疾患である。狭窄部より上(腕・頭)は高血圧となり、下(下肢)は血流低下をきたす「上下肢の血圧差」が最大の特徴。Turner症候群に高率に合併する。
プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。