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脊髄小脳変性症(SCD)は、小脳や脊髄の神経細胞が徐々に変性・脱落していく進行性の指定難病の総称である。歩行時のふらつきや手の震え、呂律が回らないなどの運動失調を主症状とする。孤発性と遺伝性があり、CBTや医師国家試験では多系統萎縮症(MSA)との分類や小脳症状の診察法が毎年問われる頻出疾患である。
歩行障害(ふらつき、千鳥足歩行)
構音障害(呂律が回らない、不明瞭で緩慢な話し方)
四肢の運動失調(手が震えて字が書けない、箸がうまく使えない)
眼球運動障害(眼振など)
自律神経症状やパーキンソニズム(多系統萎縮症の場合)
初期評価
神経診察で小脳症状(指鼻指試験、踵膝試験、手回内回外試験での異常)を確認する。Romberg試験を行い、感覚性失調(閉眼で悪化)か小脳性失調(開眼でも閉眼でもふらつく)かを鑑別する。
検査
頭部MRIが必須であり、小脳や脳幹(橋など)の萎縮を確認する(MSAでは橋の十字サインなどが特徴的)。遺伝性を疑う場合は遺伝子検査を行う。
鑑別
パーキンソン病(安静時振戦、筋強剛などが主体で小脳症状はない)、ウェルニッケ脳症(ビタミンB1欠乏による急性の失調)、脳梗塞(小脳梗塞)、脳腫瘍と鑑別する。
初期対応
転倒による骨折を防ぐための生活環境の整備(手すりの設置、歩行器の利用)と、嚥下障害による誤嚥性肺炎の予防(食事形態の工夫)を最優先で行う。
根本治療
進行を完全に止める治療法は確立されていない。運動失調の改善を目的として、TRH誘導体(タルチレリンなど)の内服を行うことがある。継続的なリハビリテーションが機能維持に極めて重要である。
病態
主に小脳や脊髄の神経系が変性し、運動の協調性が失われる(運動失調)病態である。
原因
原因不明の孤発性(全体の約7割)と、特定の遺伝子変異による遺伝性(約3割)に大別される。
分類
孤発性には「多系統萎縮症(MSA)」と「皮質性小脳萎縮症(CCA)」が含まれる。遺伝性にはマカド・ジョセフ病などがある。
試験での重要ポイント
「進行性の歩行時のふらつきと構音障害」があればこの疾患を疑う。指鼻指試験や踵膝試験の異常(測定異常)や、体幹失調をみるRomberg試験(閉眼で増悪しないのが小脳性)の評価法は頻出である。孤発性の中で自律神経障害やパーキンソニズムを伴う多系統萎縮症(MSA)との分類が最重要。鑑別でよく出るのは「パーキンソン病(安静時振戦、小脳症状なし)」や「ウェルニッケ脳症(急性発症)」である。
覚え方・コツ
「SCDは小脳がメイン、ふらつき・呂律・指鼻試験。+α(自律神経など)があればMSAに分類」と覚える。
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CIDPは、自己免疫学的機序により、末梢神経のミエリン鞘(髄鞘)が慢性的に破壊(脱髄)される疾患。ギラン・バレー症候群(GBS)と類似の病態だが、2ヶ月以上かけて進行、または再発と寛解を繰り返す点で異なる。ステロイドが第一選択となる。
神経線維腫症1型(von Recklinghausen病:レックリングハウゼン病)は、第17染色体にあるがん抑制遺伝子(NF1遺伝子)の変異によって生じる常染色体顕性(優性)遺伝疾患。カフェ・オ・レ斑と多発する神経線維腫を特徴とし、全身の多彩な合併症を伴う。
三叉神経痛は、顔面の感覚を司る三叉神経(第V脳神経)が、脳幹からの出口付近で血管(主に上小脳動脈)に圧迫されることで、顔面に突発的で激しい「電撃痛」を繰り返す疾患。抗てんかん薬であるカルバマゼピンが特効薬となる。
ビタミンB1(チアミン)の欠乏により、糖代謝が障害されてATPが産生できなくなり、末梢神経障害や心不全、中枢神経障害をきたす疾患。心不全を伴う「湿性脚気」、末梢神経障害主体の「乾性脚気」、そしてアルコール依存症等に合併する中枢神経障害「Wernicke(ウェルニッケ)脳症」が有名。