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過敏性肺炎(夏型)は、高温多湿の住環境に繁殖するカビ(トリコスポロン)の胞子を繰り返し吸入することで生じるアレルギー性の間質性肺炎である。環境からの隔離(入院)で改善し、帰宅すると再発するエピソードが国試で超頻出である。
急性型(抗原曝露後数時間で発症):発熱、乾性咳嗽、呼吸困難、悪寒、全身倦怠感。
※抗原から離れる(外出、旅行、入院)と数日で症状は自然軽快し、抗原環境(帰宅)で再発する。
慢性型:反復する曝露により肺が線維化し、持続する乾性咳嗽、労作時息切れ、ばち状指を呈し予後不良となる。
初期評価
居住環境の問診(カビの有無、築年数)と、環境変化に伴う症状の増減のエピソードから直ちに疑う。
検査
胸部HRCTで、両側びまん性の小葉中心性粒状影・すりガラス影を確認。血液検査でKL-6やSP-D(間質性肺炎マーカー)の上昇、特異的抗体(抗トリコスポロン・アサヒ抗体)陽性。気管支肺胞洗浄(BAL)でリンパ球の著増と『CD4/CD8比の低下(1.0未満)』を確認する。
治療方針
最も重要かつ根本的な治療は『抗原からの回避(環境調整)』である。清掃、防カビ対策、カビた木材の除去、エアコンの洗浄、場合によっては転居を指導する。急性期で呼吸不全が強い場合や、環境調整のみで改善しない場合には『副腎皮質ステロイドの全身投与』を行う。
病態
抗原(カビなど)を反復吸入することで、肺胞や間質に免疫複合体が沈着(III型アレルギー)し、T細胞やマクロファージが肉芽腫を形成する(IV型アレルギー)。日本では夏場(6〜10月)に高温多湿の木造古い家屋や水回りに発生する『トリコスポロン・アサヒ(Trichosporon asahii)』による夏型が約7割を占める。
試験での重要ポイント
「夏から秋」にかけて、「古い木造家屋に住む(またはカビの生えたエアコンを使った)」患者が、「家にいると咳と熱が出て苦しいが、病院に入院する(抗原から離れる)と自然に治り、退院して家に帰るとまた発症する」というエピソードが最大の診断キーワード。胸部CTで『びまん性の小葉中心性すりガラス影(肺野全体がぼやける)』を認め、BAL(気管支肺胞洗浄)で『CD8陽性T細胞の著増(CD4/CD8比の低下)』を認めるのが特徴。
覚え方・コツ
「夏型過敏性肺炎は『家が原因の肺炎』!夏に家のカビ(トリコスポロン)を吸ってアレルギー(III型+IV型)を起こす。家に帰ると熱・咳が出て、入院(隔離)するとスッと治るのが典型。BAL液はCD8(抑制性T細胞)が増えてCD4/CD8比が逆転(低下)する!」
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肺胞出血症候群は、肺胞内の毛細血管が破壊され、広範な肺胞内出血をきたす病態の総称。「喀血」「進行性の貧血」「胸部X線でのびまん性浸潤影」の三徴を呈し、ANCA関連血管炎やGoodpasture症候群などの自己免疫疾患が主な原因となる。
過換気症候群は、精神的・心理的ストレスを背景に発作的な過呼吸状態となり、血液中の二酸化炭素(CO2)が過剰に排出されることで、呼吸性アルカローシスおよび様々な身体症状をきたす病態である。
薬剤性肺障害は、医薬品の副作用として引き起こされる肺疾患の総称であり、多くは「薬剤性間質性肺炎」の形態をとる。原因薬剤の同定と速やかな中止が治療の第一歩となる。
びまん性汎細気管支炎(DPB)は、呼吸細気管支(気道と肺胞の移行部)を中心に慢性炎症をきたす、日本を中心とした東アジアに特異的な疾患。副鼻腔炎(蓄膿症)を高率に合併し、マクロライド系抗菌薬の少量長期投与が劇的に奏効する。