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ターナー症候群は、女性の性染色体(XX)のうち1本が完全にまたは部分的に欠失している(45,Xなど)染色体異常。低身長、原発性無月経、翼状頸を特徴とし、知能は通常正常である。大動脈縮窄症を高率に合併する。
低身長(最終身長は約140cm前後になることが多い)。
性腺機能低下:原発性無月経、乳房発育不全などの第二次性徴遅延。
身体所見:翼状頸、外反肘、盾状胸、手背・足背の浮腫(新生児期にみられるリンパ浮腫)。
染色体検査(確定診断):45,X(単一モノソミー)や、そのモザイク(45,X/46,XXなど)。
内分泌検査:『LH・FSHの著明な上昇』、『エストロゲン(E2)の低値』。
超音波検査:卵巣が確認できない、または索状を呈する。心エコーでCoAの合併を確認。
成長ホルモン(GH)補充療法:早期から開始し、低身長を改善する。
女性ホルモン補充療法:思春期年齢に達したら、エストロゲン・プロゲステロンを補充して第二次性徴(乳房発育、月経)を誘発し、骨粗鬆症を予防する(生涯にわたり継続)。
合併症(心疾患、腎奇形、甲状腺機能低下症など)の管理。
病態
X染色体の欠失により、卵巣が正常に発育せず索状組織(索状卵巣)となる。そのためエストロゲンが分泌されず、第二次性徴が発来しない。フィードバックで下垂体からのホルモンは上昇する(高ゴナドトロピン性性腺機能低下症)。
試験・臨床での重要ポイント
『女の子』の『低身長』と『原発性無月経(思春期になっても生理がこない、胸が膨らまない)』で強く疑う。
特異的な身体所見として『翼状頸(首の皮膚がたるんで翼のように見える)』、『外反肘(肘が外側に曲がる)』、『盾状胸(乳首の間が離れている)』が超頻出。
致死的な合併症として『大動脈縮窄症(CoA)』や二尖大動脈弁、腎奇形(馬蹄腎)を伴いやすい。
覚え方・コツ
「ターナーは『Xが1本足りない、背が低くて生理がこない女の子(45,X)』!知能は正常だから学校の成績は問題ないことが多い。首周りのお肉が余る(翼状頸)。心臓の血管が狭くなる『大動脈縮窄症(CoA)』がテストの超定番!治療は背を伸ばす『成長ホルモン』と、生理を起こす『女性ホルモン』のダブル補充だ!」
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大動脈縮窄症(CoA)は、大動脈の一部(多くは動脈管索付近)が先天的に狭くなっている疾患である。狭窄部より上(腕・頭)は高血圧となり、下(下肢)は血流低下をきたす「上下肢の血圧差」が最大の特徴。Turner症候群に高率に合併する。
プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。
ファイファー症候群は、FGFR1またはFGFR2遺伝子の変異により生じる頭蓋骨縫合早期癒合症(症候群性)。頭蓋骨の変形(尖頭やクローバー葉頭蓋)に加え、特徴的な「幅広で外側に曲がった親指および足の親指」を伴う。
ヌーナン症候群は、RAS/MAPKシグナル伝達経路の遺伝子変異により生じる常染色体優性遺伝疾患。「ターナー症候群に似た外見(翼状頸、低身長)」を呈するが、染色体は正常であり、男女ともに発症する。肺動脈弁狭窄症などの右心系奇形を合併しやすい。