ラメルテオンは視交叉上核のメラトニンMT1・MT2受容体を刺激する睡眠薬である。自然な睡眠覚醒リズムを調節し、依存や筋弛緩を起こしにくい。
ロゼレム
睡眠薬
視床下部の視交叉上核に存在するメラトニンMT1およびMT2受容体の作動薬である。MT1受容体刺激により覚醒シグナルを抑え、MT2受容体刺激により概日リズムの位相を調整する。GABAA受容体には作用せず、鎮静によって強制的に眠らせるのではなく、生理的な睡眠への移行を促進する。筋弛緩、抗けいれん、前向性健忘作用は乏しく、ベンゾジアゼピン受容体作動薬より依存や反跳性不眠が起こりにくい。主にCYP1A2で代謝される。
不眠症における入眠困難の改善に用いられる。概日リズムの乱れが関与する高齢者や、依存性睡眠薬を避けたい患者で選択される。即効的な強い鎮静を目的とする薬ではなく、十分な効果が現れるまで一定期間を要することがある。食後直後は吸収が遅れて作用発現が遅れるため避け、就寝前に服用する。
眠気、めまい、頭痛、倦怠感、悪夢がみられる。翌朝の眠気や注意力低下が起こることがあるため、服用後の自動車運転を避ける。プロラクチン上昇やテストステロン低下など内分泌系への影響が報告されており、月経異常、乳汁分泌、性機能変化が現れた場合は評価する。依存、離脱症状、呼吸抑制はベンゾジアゼピン受容体作動薬より少ない。
フルボキサミンはCYP1A2を強く阻害し、ラメルテオン濃度を著しく上昇させるため併用禁忌である。シプロフロキサシンなど他のCYP1A2阻害薬も作用を増強する可能性がある。リファンピシンなどの酵素誘導薬は血中濃度を低下させる。アルコールや中枢神経抑制薬との併用では眠気が増える。
本剤の成分に対する過敏症、重度の肝機能障害がある患者には投与しない。フルボキサミンとの併用ではCYP1A2阻害により血中濃度が著しく上昇するため禁忌である。高齢者、軽度から中等度の肝機能障害、呼吸機能低下患者では眠気や作用増強に注意する。
メラトニンMT1・MT2受容体作動薬で、GABAA受容体には作用しない。筋弛緩、健忘、依存、離脱が比較的少なく、高齢者にも選択されやすい。入眠困難に用い、概日リズムを整える。フルボキサミンとの併用はCYP1A2阻害により禁忌である。重度肝機能障害にも使用しない。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。