反射検査のまとめ|深部腱反射・病的反射の見方とリハ実習での記録方法

反射検査をリハ学生向けに解説。深部腱反射、病的反射、反射弓、上下位運動ニューロン障害、左右差、記録方法、国試ポイントまで整理します。

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反射検査は、リハ学生が苦手にしやすい神経評価です。「どこを叩くのか」「何が正常なのか」「亢進や低下が何を意味するのか」が分からず、実習で曖昧になりやすい領域です。
反射検査は、単なる手技ではありません。神経系のどこに問題がありそうかを推定するための評価です。MSDマニュアルでは、深部腱反射は求心性神経、脊髄内のシナプス、運動神経、下行性運動路を評価できると説明され、下位運動ニューロン障害では反射が減弱し、上位運動ニューロン障害では反射が亢進しうるとされています。
反射検査で見るのは、次の3つです。
反射が出るか
左右差があるか
亢進・低下が他の所見と合うか
単に「2+だから正常」と覚えるだけでは不十分です。反射は左右差、筋緊張、筋力、感覚、病的反射と一緒に解釈します。
実習と国試でよく使う反射は次の通りです。
反射 | 主な髄節 |
|---|---|
上腕二頭筋反射 | C5・C6 |
腕橈骨筋反射 | C6 |
上腕三頭筋反射 | C7 |
膝蓋腱反射 | L4 |
アキレス腱反射 | S1 |
MSDマニュアルでも、上腕二頭筋、腕橈骨筋、上腕三頭筋、膝蓋腱、アキレス腱などが反射検査として整理されています。
Stanford Medicine 25では、深部腱反射のスケールとして、0が消失、1+が trace、2+が正常、3+が brisk、4+が非持続性クローヌス、5+が持続性クローヌスという整理が示されています。施設や教科書によって表記が異なることがあるので、実習先の表記に合わせてください。
基本は次のように覚えます。
0:消失
1+:低下
2+:正常
3+:亢進
4+:クローヌスあり反射低下は、下位運動ニューロン障害、末梢神経障害、神経根障害、筋疾患などで見られます。
例:
アキレス腱反射低下 → S1神経根、末梢神経、糖尿病性ニューロパチーなど
膝蓋腱反射低下 → L4神経根、大腿神経など
上腕二頭筋反射低下 → C5/6、筋皮神経など
ただし、反射だけで診断はできません。筋力、感覚、疼痛、ADLと合わせて見ます。
反射亢進は、上位運動ニューロン障害を示唆することがあります。
例:
脳卒中
脊髄損傷
頚髄症
多発性硬化症など
反射亢進だけでなく、痙性、病的反射、筋緊張、運動麻痺と合わせて判断します。
病的反射は、成人で出現すると中枢神経系の障害を示唆することがあります。リハ学生が最低限押さえるべきものは、Babinski反射です。
Babinski反射では、足底外側から母趾方向へ刺激し、母趾背屈が出るかを確認します。陽性の場合、錐体路障害を示唆することがあります。
反射検査の基本手順は次の通りです。
検査の説明をする
患者さんにリラックスしてもらう
検査する筋を軽く伸張位にする
腱を適切な角度で叩く
左右を比較する
必要に応じてJendrassik法を使う
他の神経所見と合わせて記録する
MSDマニュアルでも、反射検査では非対称性の亢進・減弱に注意し、Jendrassik法で低下した反射を増強できることが説明されています。
反射検査の記録では、部位、左右差、程度を書きます。
例:
膝蓋腱反射:右2+、左3+
アキレス腱反射:右2+、左2+
Babinski反射:右陰性、左陽性考察に使う場合は、次のように書きます。
左膝蓋腱反射亢進と左Babinski反射陽性を認め、上位運動ニューロン障害を示唆する所見である。左下肢の筋緊張亢進および歩行時の分回しとの関連を確認する必要がある。
国家試験では、反射と髄節の対応、反射亢進/低下の意味、病的反射が問われます。
最低限覚えるべきセット:
上腕二頭筋:C5/6
腕橈骨筋:C6
上腕三頭筋:C7
膝蓋腱:L4
アキレス腱:S1
Babinski:錐体路障害反射検査は単独ではなく、感覚検査のやり方やMMTのやり方と覚え方とセットで見ると局在が考えやすくなります。
例:
アキレス腱反射低下
+
足底感覚低下
+
足関節底屈筋力低下
↓
S1神経根または末梢神経障害を疑う反射検査は、髄節、末梢神経、上位/下位運動ニューロン障害が混ざるため、独学だと混乱しやすい領域です。Medulavaのアスクレピアで「膝蓋腱反射亢進とBabinski陽性は何を意味するか」「アキレス腱反射低下と感覚障害をどう解釈するか」と確認すると、神経評価を整理できます。
必ずしも断定できません。叩き方、脱力、体格、緊張、協力度で変わります。左右差や他の神経所見と合わせて判断します。
3+は亢進傾向ですが、左右差や病的反射、筋緊張、症状と合わせて解釈します。
重要です。特に髄節対応、上位/下位運動ニューロン障害、病的反射は頻出です。
・厚生労働省|令和6年版 理学療法士作業療法士国家試験出題基準
・日本理学療法士協会|臨床実習教育の手引き(第6版)
・日本リハビリテーション医学会|関節可動域表示ならびに測定法改訂に関する告知(2022年4月改訂)
・厚生労働省|日常生活動作(ADL)の指標 FIMの概要
・Stanford Medicine 25|Deep Tendon Reflexes
・MSDマニュアル プロフェッショナル版|反射の評価
・NCBI Bookshelf|Trauma Neurological Exam
・Huang et al.|Improving the utility of the Brunnstrom recovery stages in patients with stroke
・Medulava|疾患図鑑
・Medulava|概念図鑑
Medulava の学習コンテンツとして、理解しやすさと再現性を意識して執筆しています。
この記事で理解した内容を、そのまま次の学習アクションへつなげられます。
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