輸入脚症候群は、胃切除後(特にビルロートII法やRoux-en-Y法)の再建腸管において、吻合部より口側にある腸管(輸入脚:胆汁や膵液が通るルート)が物理的に閉塞して液がうっ滞する合併症である。「食後の右季肋部痛」と、その後に「胆汁を大量に嘔吐すると症状がスッキリ消失する」のが最大の特徴。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
食後の心窩部〜右季肋部痛、膨満感。
胆汁性嘔吐(食物残渣を含まない黄緑色の嘔吐物)。
嘔吐後の劇的な症状軽快。
※完全閉塞(急性輸入脚症候群)の場合は、嘔吐できずに壊死・穿孔し、激痛とショックをきたす。
問診:胃切除(特にB-II法)の既往と、特徴的な「吐くと楽になる胆汁性嘔吐」のエピソード。
画像診断:腹部造影CTやエコーにて、著明に拡張し液体が充満した輸入脚(C loop)を確認する。
保存的治療:軽症の場合は食事指導(少量頻回食)や体位変換で対応する。
外科的治療:症状が反復・持続する場合や、完全閉塞による腸管壊死の危険がある場合は再手術が適応となる。癒着剥離や、再建法の変更(Roux-en-Y法への変換など)や、輸入脚と輸出脚をバイパスする吻合(Braun吻合)を行う。
病態
胃切除後の輸入脚(十二指腸〜空腸吻合部までの腸管)が、癒着や捻転、内ヘルニアなどによって狭窄・閉塞する。食後に分泌された胆汁や膵液が行き場を失って輸入脚内にパンパンに溜まり、内圧が限界を超えると一気に胃側に逆流して嘔吐される。
試験・臨床での重要ポイント
『ビルロートII法(B-II法)』再建後の特有の合併症。
「食事の数十分〜数時間後に右上の腹(右季肋部)が痛くなり、黄緑色の苦い液(胆汁を含んだ輸入脚の内容物)を大量に吐く。吐いた後は痛みがウソのようにケロリと治る」というエピソードが国試の超定番。
覚え方・コツ
「輸入脚症候群は『胃を切った後の、胆汁の行き止まり渋滞』!B-II法などで十二指腸からのルート(輸入脚)が詰まると、食後に胆汁が溜まってお腹が痛くなる。限界まで溜まった液が『ドバーッ』と胃に逆流して吐くと、渋滞が解消されて『あ〜スッキリした』となるのが最大のサイン!」
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
変形性膝関節症は、加齢、肥満、筋力低下などを背景に、膝関節のクッションである関節軟骨が摩耗・変性し、関節の変形と慢性的な疼痛をきたす疾患。中高年の女性に多く、日本人は内側(O脚)の障害が圧倒的に多い。
関節が正常な位置関係を失った状態。日常診療と国試で重要なのは「肩関節脱臼」「小児の肘内障」「股関節脱臼」である。それぞれ特有の受傷機転と転位方向、および神経・血管損傷などの合併症を持つ。
大腿骨頸部骨折は、高齢者が転倒した際に生じやすい股関節の骨折。関節包(関節の袋)の「内側」で折れるため、骨頭を栄養する血流が絶たれやすく、「大腿骨頭壊死」や「偽関節(骨がくっつかない)」のリスクが極めて高い。寝たきりの原因となるため早期の手術が必要。
椎体圧迫骨折は、脊椎の椎体(主に前側)が潰れるように骨折する病態。骨粗鬆症の高齢者に好発し、尻餅をつくなどの軽微な外傷、あるいは自覚的な外傷なしで発症する。背中が丸くなる円背(亀背)の原因となる。