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肺胞出血症候群は、肺胞内の毛細血管が破壊され、広範な肺胞内出血をきたす病態の総称。「喀血」「進行性の貧血」「胸部X線でのびまん性浸潤影」の三徴を呈し、ANCA関連血管炎やGoodpasture症候群などの自己免疫疾患が主な原因となる。
喀血、血痰(ただし、肺胞内に留まって口から出ない「潜在性」のこともある)。
呼吸困難、咳嗽。
全身症状:原因となる血管炎等の症状(発熱、体重減少、腎障害による血尿・浮腫など)。
血液検査:Hb低下(進行性の貧血)、自己抗体の検索(MPO/PR3-ANCA、抗GBM抗体、抗核抗体など)。
画像診断:胸部X線・CTで、両側びまん性のすりガラス影や浸潤影。
気管支鏡検査:BAL液の持続する血性排液、ヘモジデリン貪食マクロファージの検出。
肺機能検査:出血した赤血球のヘモグロビンがCOを吸収するため、『DLCO(肺拡散能)が見かけ上「上昇」する』という特有の所見がある。
呼吸管理:酸素投与、重症例では人工呼吸器管理。
原因疾患に対する治療(免疫抑制療法):『副腎皮質ステロイドのパルス療法(大量静注)』、免疫抑制薬(シクロホスファミド、リツキシマブ)。重症のGoodpasture症候群やANCA関連血管炎には『血漿交換療法』を併用する。
病態
血管炎や自己抗体により肺胞毛細血管が傷害される。代表的な原因疾患として、①Goodpasture症候群(抗GBM抗体陽性、肺出血+急速進行性糸球体腎炎、若年男性に多い)、②顕微鏡的多発血管炎(MPA:MPO-ANCA陽性)、③多発血管炎性肉芽腫症(GPA:PR3-ANCA陽性)、④SLEなどがある。
試験・臨床での重要ポイント
「血痰・喀血」と「貧血(Hb低下)」が同時に見られたら疑う。出血した血液が肺胞を埋め尽くすため、胸部画像では広範な『すりガラス影や浸潤影』を認める。
確定診断には気管支肺胞洗浄(BAL)が有用で、『回収液が洗うたびに血性(赤色)が濃くなる』、あるいは『ヘモジデリン貪食マクロファージ』を証明することが決め手となる。
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過換気症候群は、精神的・心理的ストレスを背景に発作的な過呼吸状態となり、血液中の二酸化炭素(CO2)が過剰に排出されることで、呼吸性アルカローシスおよび様々な身体症状をきたす病態である。
薬剤性肺障害は、医薬品の副作用として引き起こされる肺疾患の総称であり、多くは「薬剤性間質性肺炎」の形態をとる。原因薬剤の同定と速やかな中止が治療の第一歩となる。
びまん性汎細気管支炎(DPB)は、呼吸細気管支(気道と肺胞の移行部)を中心に慢性炎症をきたす、日本を中心とした東アジアに特異的な疾患。副鼻腔炎(蓄膿症)を高率に合併し、マクロライド系抗菌薬の少量長期投与が劇的に奏効する。
肺腺癌は、原発性肺癌の中で最も頻度が高く(約60%)、非喫煙者や女性にも多く発症する。肺の末梢(肺野)に発生しやすく、EGFR変異などのドライバー遺伝子変異が高率に見つかるため、分子標的治療が予後を劇的に改善している。