膠原病に関連する疾患を11件掲載。概要・科目・更新日を確認しながら、国家試験・臨床実習・復習に使える疾患知識を効率よく整理できます。
抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
若年性特発性関節炎は、16歳未満で発症し、6週間以上持続する原因不明の慢性関節炎の総称。大きく「全身型(Still病)」「多関節型」「少関節型」に分類され、それぞれ特徴的な症状と合併症を持つ。
クリオグロブリン血症は、体温より低い温度(寒冷曝露)で沈殿し、37℃に温めると再溶解する異常な免疫グロブリン(クリオグロブリン)が血中に存在する病態。C型肝炎(HCV)感染に高率に合併し、紫斑や関節痛、腎障害を引き起こす。
Raynaud病は、寒冷曝露や精神的緊張により、四肢末梢(特に手指)の小動脈が発作的に攣縮し、虚血による蒼白・チアノーゼ・発赤を呈する疾患である。基礎疾患がないものを「Raynaud病(一次性)」と呼び、膠原病などに伴う「Raynaud症候群(二次性)」と区別する。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。
関節リウマチは、自己免疫的な機序により全身の関節滑膜に慢性的な炎症が生じ、関節の破壊・変形をきたす全身性炎症性疾患である。対称性の多発小関節炎と、1時間以上続く「朝のこわばり」が特徴。早期発見とメトトレキサートを中心とした強力な寛解導入療法が標準とされる。
偽痛風(CPPD)は、ピロリン酸カルシウム(CPP)結晶が関節軟骨や半月板に沈着し、それが剥がれ落ちて急性の関節炎を引き起こす疾患である。高齢者の大関節(特に膝関節)に好発し、X線での「軟骨の線状石灰化」と、関節液の偏光顕微鏡検査での「長方形の結晶(正の複屈折)」が特徴である。
ミクリッツ病は、両側の涙腺、唾液腺(耳下腺・顎下腺)が左右対称性に無痛性に腫大する疾患である。かつてはシェーグレン症候群の一亜型と考えられていたが、現在は「IgG4関連疾患」の代表的な臨床像として確立されている。
IgG4関連疾患は、血清IgG4の高値と、全身の多彩な臓器へのIgG4陽性形質細胞の浸潤・線維化を特徴とする慢性・全身性の炎症性疾患である。悪性腫瘍と誤認されやすい腫瘤や肥厚を形成するが、ステロイドが劇的に著効する。
混合性結合組織病(MCTD)は、SLE、強皮症(SSc)、多発性筋炎(PM)の3疾患の症状が混在し、血液検査で「抗U1-RNP抗体」が特異的に高力価陽性となる自己免疫疾患。レイノー現象がほぼ全例にみられ、肺動脈性肺高血圧症(PAH)の合併が予後を左右する。