全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。
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皮膚:蝶形紅斑(鼻唇溝は侵されないのが特徴)、円板状紅斑(ディスコイド疹)、光線過敏症、口腔内潰瘍(無痛性)。
関節:多発関節炎(変形は少ない)。
神経:CNSループス(精神症状、痙攣)。
血液:白血球減少(リンパ球減少)、血小板減少、溶血性貧血。
血液検査:『抗核抗体(ANA)』陽性(スクリーニング)。『抗dsDNA抗体』、『抗Sm抗体(特異度が高い)』陽性。『低補体血症(C3, C4, CH50低下)』は活動性の指標。
尿検査:尿蛋白、尿沈渣(円柱)。
病理:ループス腎炎(ISN/RPS分類:Ⅳ型のびまん性増殖性が最も重症・頻出)。蛍光抗体法での『full house pattern』。
分類基準:ACR分類基準やEULAR/ACR 2019基準を用いる。
基本治療:『ヒドロキシクロロキン(HCQ)』を原則全例に使用する(禁忌がない限り)。
炎症抑制:『副腎皮質ステロイド』。重症度によりステロイドパルス療法を行う。
免疫抑制薬:アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル(MMF:ループス腎炎に推奨)、シクロホスファミド。
生物学的製剤:ベリムマブ(抗BLyS抗体)、アニフロルマブ(抗IFNα受容体抗体)。
生活指導:紫外線回避(遮光)、寒冷刺激回避、避妊(活動期)。
病態
抗核抗体を中心とする自己抗体と自己抗原が結合し、免疫複合体を形成。これが毛細血管壁に沈着し、補体を活性化させて組織破壊を引き起こす。紫外線、感染、妊娠などが誘因となり増悪する。
試験・臨床での重要ポイント
身体所見の『蝶形紅斑(鼻根部をまたぐ蝶のような発赤)』が超頻出。日光過敏を伴いやすく、これらは「非破壊性」の関節炎(ジャクー関節症など)を伴うこともある。
臓器障害の主役は『ループス腎炎』であり、予後を左右する。補体(C3, C4, CH50)が『低値』になるのが、活動性評価の最重要キーワード。また、抗リン脂質抗体症候群(APS)を合併しやすく、血栓症や流産のリスクにも注意が必要。
覚え方・コツ
「SLEは『美しき女性の多臓器炎』!顔の『蝶形紅斑』と、おしっこに蛋白が出る『ループス腎炎』が2大看板。血液データは『抗dsDNA抗体』と『補体の低下』を必ずチェックしろ。補体が低いのは、免疫複合体が補体を使い切っている(消費している)から。治療は『ステロイド』が王道だけど、最近は網膜症に注意しながら『ヒドロキシクロロキン』を内服するのが世界標準!」
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脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
肩関節周囲炎は、加齢に伴い肩関節の関節包や腱板などの周囲組織に炎症が生じ、痛みと可動域制限(拘縮)をきたす疾患である。いわゆる「五十肩」であり、夜間痛や結髪・結帯動作の困難が特徴的である。
関節リウマチは、自己免疫的な機序により全身の関節滑膜に慢性的な炎症が生じ、関節の破壊・変形をきたす全身性炎症性疾患である。対称性の多発小関節炎と、1時間以上続く「朝のこわばり」が特徴。早期発見とメトトレキサートを中心とした強力な寛解導入療法が標準とされる。