最終更新日: 2026年4月17日
アスクレピアで深掘りする基底細胞癌(BCC)は、表皮の基底細胞に由来する皮膚癌であり、日本で最も発生頻度が高い悪性腫瘍の一つである。高齢者の顔面に好発し、真珠様光沢を伴う黒褐色結節を特徴とする。CBTや医師国家試験では、ダーモスコピー所見(樹枝状血管など)や病理組織(周辺柵状配列)、および転移が極めて稀である点が頻出の重要疾患である。
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基底細胞癌(BCC)は、表皮の基底細胞に由来する皮膚癌であり、日本で最も発生頻度が高い悪性腫瘍の一つである。高齢者の顔面に好発し、真珠様光沢を伴う黒褐色結節を特徴とする。CBTや医師国家試験では、ダーモスコピー所見(樹枝状血管など)や病理組織(周辺柵状配列)、および転移が極めて稀である点が頻出の重要疾患である。
黒褐色〜黒色の結節(表面が平滑で、真珠様光沢を伴う堤防状の辺縁隆起)
中央の潰瘍形成、出血、痂皮(カサブタ)
好発部位:顔面(全体の約80%を占め、特に鼻周囲、眼瞼、頬部などの正中付近に多い)
※通常、痛みやかゆみなどの自覚症状はない。
初期評価
高齢者の顔面に生じた、真珠様光沢を伴う黒色結節から臨床的に強く疑う。
検査
『ダーモスコピー』を行い、特異的な所見(樹枝状血管、青灰色卵円形巣、葉状領域など)を確認することで、色素性母斑や悪性黒色腫との鑑別がほぼ可能である。確定診断として「皮膚生検」を行い、病理組織で「基底細胞様細胞の増殖」と「周辺柵状配列」、「裂隙形成(胞巣と間質の間に生じる隙間)」を確認する。
鑑別
最大の鑑別疾患は「悪性黒色腫(メラノーマ:足底に多い、急激な増大、左右非対称、転移しやすい)」である。その他、良性の「色素性母斑(ほくろ)」や「脂漏性角化症(老人性イボ)」、および「有棘細胞癌(扁平上皮癌:角化性で表面がザラザラしている)」と鑑別する。
初期対応
発見次第、外科的切除を計画する。転移は稀だが局所破壊性が強いため、放置せず早期に治療介入する。
根本治療
第一選択は「外科的切除」である。転移のリスクが低いため、腫瘍辺縁から数ミリ(通常3〜5mm程度)のマージンを確保して切除すれば根治が可能である(悪性黒色腫のような広範な切除は不要)。顔面の切除で欠損部が大きい場合は、皮弁形成術や植皮術を行う。手術が困難な高齢者やハイリスク患者には放射線療法、あるいは表在型に対してはイミキモドクリームの外用が行われることもある。
病態
表皮の最下層にある基底細胞や、毛包を構成する細胞から発生する悪性腫瘍である。局所での浸潤・破壊性に増殖するが、リンパ節や他臓器への転移は極めて稀である。
原因
長年の紫外線曝露が最大の原因であり、高齢者の露光部(特に顔面の鼻、眼瞼、上口唇など)に好発する。
分類
結節・潰瘍型(最も多い)、表在型、斑状強皮症型などに分類される。
試験での重要ポイント
「高齢者の顔面」に生じた「中央が陥凹しカサブタを伴う、辺縁が盛り上がった黒色結節」が出題の定番である。肉眼所見として『真珠様光沢(ろう様半透明の光沢)』が超頻出。診断には『ダーモスコピー』が有用であり、葉状領域(leaf-like areas)や『樹枝状血管(arborizing vessels)』、『青灰色卵円形巣(large blue-gray ovoid nests)』を確認する。病理組織問題では、腫瘍胞巣の辺縁の細胞が柵のように並ぶ『周辺柵状配列』と、間質との間にできる『裂隙(隙間)』が絶対暗記キーワードである。悪性黒色腫とは異なり、転移が稀であるため予後は良好である。
覚え方・コツ
「基底細胞癌は、おじいちゃんの顔(鼻)の黒いイボ。テカテカ(真珠様光沢)してて、真ん中がジクジク。ダーモスコピーで木の枝(樹枝状血管)。病理は端っこが柵みたい(周辺柵状配列)。転移しないから数ミリ離して切れば治る!」
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重症多形滲出性紅斑は、薬剤などを契機に高熱とともに全身の紅斑、水疱、びらん、および重篤な粘膜疹(眼、口腔、陰部)をきたす致死的な疾患である。体表面積の表皮剥離割合により、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)と中毒性表皮壊死症(TEN)に分類される。CBTや国試では、ニコルスキー現象陽性、重篤な眼病変、ステロイドパルス療法が超頻出である。
尋常性疣贅は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって生じる良性の皮膚腫瘍である。手足の指や足底に好発し、表面がザラザラした硬い角化性の丘疹や結節を形成する。CBTや医師国家試験では、病理組織でのコイロサイト(空胞化細胞)の出現や、鶏眼(ウオノメ)との鑑別、液体窒素による凍結療法が第一選択となる点が頻出の重要疾患である。
悪性黒色腫(メラノーマ)は、メラノサイト由来の極めて悪性度の高い皮膚癌である。日本人では足底などに生じる末端黒子型が最多である。CBTや医師国家試験では、早期発見のためのABCDEルールや、ダーモスコピー検査、生検の際の注意点(原則として全切除生検とし、部分生検は避ける)、およびBRAF変異陽性例に対する分子標的薬が超頻出の重要疾患である。
接触性皮膚炎(かぶれ)は、特定の物質が皮膚に触れることで生じる湿疹・皮膚炎である。刺激性とアレルギー性(IV型アレルギー)に大別され、原因物質の特定と回避が重要となる。CBTや医師国家試験では、IV型アレルギーの代表疾患としての位置づけや、パッチテストによる確定診断が頻出の重要疾患である。