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基底細胞癌(BCC)は、表皮の基底細胞に由来する皮膚癌であり、日本で最も発生頻度が高い悪性腫瘍の一つである。高齢者の顔面に好発し、真珠様光沢を伴う黒褐色結節を特徴とする。CBTや医師国家試験では、ダーモスコピー所見(樹枝状血管など)や病理組織(周辺柵状配列)、および転移が極めて稀である点が頻出の重要疾患である。
黒褐色〜黒色の結節(表面が平滑で、真珠様光沢を伴う堤防状の辺縁隆起)
中央の潰瘍形成、出血、痂皮(カサブタ)
好発部位:顔面(全体の約80%を占め、特に鼻周囲、眼瞼、頬部などの正中付近に多い)
※通常、痛みやかゆみなどの自覚症状はない。
初期評価
高齢者の顔面に生じた、真珠様光沢を伴う黒色結節から臨床的に強く疑う。
検査
『ダーモスコピー』を行い、特異的な所見(樹枝状血管、青灰色卵円形巣、葉状領域など)を確認することで、色素性母斑や悪性黒色腫との鑑別がほぼ可能である。確定診断として「皮膚生検」を行い、病理組織で「基底細胞様細胞の増殖」と「周辺柵状配列」、「裂隙形成(胞巣と間質の間に生じる隙間)」を確認する。
鑑別
最大の鑑別疾患は「悪性黒色腫(メラノーマ:足底に多い、急激な増大、左右非対称、転移しやすい)」である。その他、良性の「色素性母斑(ほくろ)」や「脂漏性角化症(老人性イボ)」、および「有棘細胞癌(扁平上皮癌:角化性で表面がザラザラしている)」と鑑別する。
初期対応
発見次第、外科的切除を計画する。転移は稀だが局所破壊性が強いため、放置せず早期に治療介入する。
根本治療
第一選択は「外科的切除」である。転移のリスクが低いため、腫瘍辺縁から数ミリ(通常3〜5mm程度)のマージンを確保して切除すれば根治が可能である(悪性黒色腫のような広範な切除は不要)。顔面の切除で欠損部が大きい場合は、皮弁形成術や植皮術を行う。手術が困難な高齢者やハイリスク患者には放射線療法、あるいは表在型に対してはイミキモドクリームの外用が行われることもある。
病態
表皮の最下層にある基底細胞や、毛包を構成する細胞から発生する悪性腫瘍である。局所での浸潤・破壊性に増殖するが、リンパ節や他臓器への転移は極めて稀である。
原因
長年の紫外線曝露が最大の原因であり、高齢者の露光部(特に顔面の鼻、眼瞼、上口唇など)に好発する。
分類
結節・潰瘍型(最も多い)、表在型、斑状強皮症型などに分類される。
試験での重要ポイント
「高齢者の顔面」に生じた「中央が陥凹しカサブタを伴う、辺縁が盛り上がった黒色結節」が出題の定番である。肉眼所見として『真珠様光沢(ろう様半透明の光沢)』が超頻出。診断には『ダーモスコピー』が有用であり、葉状領域(leaf-like areas)や『樹枝状血管(arborizing vessels)』、『青灰色卵円形巣(large blue-gray ovoid nests)』を確認する。病理組織問題では、腫瘍胞巣の辺縁の細胞が柵のように並ぶ『周辺柵状配列』と、間質との間にできる『裂隙(隙間)』が絶対暗記キーワードである。悪性黒色腫とは異なり、転移が稀であるため予後は良好である。
覚え方・コツ
「基底細胞癌は、おじいちゃんの顔(鼻)の黒いイボ。テカテカ(真珠様光沢)してて、真ん中がジクジク。ダーモスコピーで木の枝(樹枝状血管)。病理は端っこが柵みたい(周辺柵状配列)。転移しないから数ミリ離して切れば治る!」
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