最終更新日: 2026年4月20日
Brugada症候群は、器質的な心疾患がないにもかかわらず、心電図V1〜V3誘導における特徴的なcoved型ST上昇を示し、夜間睡眠中に心室細動(Vf)を起こして突然死に至るイオンチャネル病である。植込み型除細動器(ICD)が唯一の確実な治療法である。
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通常は無症状(器質的心疾患はない)
心室細動(Vf)による失神、痙攣、突然死
発作は『夜間睡眠時(副交感神経優位時)』に好発する。
発熱や飲酒、満腹が発作(心電図変化)の誘因となることがある。
初期評価
失神の既往や突然死の家族歴をもつ患者の心電図から疑う。
検査
12誘導心電図でV1〜V3(時には1肋間上の第2・3肋間)に特異的な『coved型ST上昇(Type 1)』を確認する(saddle-back型[Type 2,3]は疑い所見)。変化が乏しい場合は、ナトリウムチャネル遮断薬(ピルシカイニドなど)を静注する『薬物負荷試験』でcoved型ST上昇が誘発されるか確認する。
治療方針
心室細動(突然死)を確実に予防できる薬剤はないため、失神既往やVf蘇生例などのハイリスク患者には『植込み型除細動器(ICD)』の植込みが第一選択・絶対適応となる。無症状の患者(心電図異常のみ)に対しては、リスク評価(電気生理学的検査など)を行い慎重に経過観察する。発熱はVfを誘発するため、速やかな解熱(アセトアミノフェン等)が必要である。
病態
心筋のナトリウムチャネル遺伝子(SCN5Aなど)の変異により、右室流出路の心外膜側における活動電位の異常(第1相のノッチの増大など)が生じ、催催不整脈基質が形成される。
試験での重要ポイント
「中年男性」が「夜間睡眠中」に突然「うめき声(死戦期呼吸)」を上げて心停止(心室細動)を起こすエピソードが超定番である(ポックリ病の正体)。心電図の『V1〜V3誘導(右側胸部誘導)』における『coved型(上に凸)のST上昇と陰性T波』が絶対暗記のビジュアル問題キーワード。失神の既往や心室細動の蘇生例には、突然死予防のために『ICD(植込み型除細動器)』の適応となる。
覚え方・コツ
「ブルガダは健康な中年男性を夜中に突然殺す(心室細動・突然死)怖い病気!心電図のV1〜V3で、STが『お化けの背中(coved型)』みたいに丸く盛り上がっていたらビンゴ。薬では防げないから、機械(ICD)を体に埋め込んで電気ショックで命を救え!」
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Dressler(ドレスラー)症候群は、急性心筋梗塞の発症から「数週間〜数ヶ月後」に、発熱や胸膜炎様胸痛を伴って発症する自己免疫性の「心膜炎(および胸膜炎)」である。
産褥心筋症は、それまで心疾患の既往がない女性が、妊娠末期から産後(産褥期)数ヶ月の間に突然発症する特発性の心不全。拡張型心筋症(DCM)と同様に左室の拡張と収縮能低下をきたす。母体の生命を脅かす重篤な疾患である。
拘束型心筋症は、心室壁が著しく硬くなり(コンプライアンス低下)、拡張不全(血液が心室に入りにくい)をきたす特発性心筋症。収縮能と壁厚は正常に近いが、著明な心房拡大と右心不全症状を特徴とする。予後は極めて不良である。
急性心筋炎は、主にウイルス感染などを契機として心筋に急性の炎症が生じる疾患。軽症例から、数時間〜数日で致死的な心不全やショックに至る「劇症型心筋炎」まで重症度は様々。若年者の突然の心原性ショックの原因として重要である。