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びまん性汎細気管支炎(DPB)は、呼吸細気管支(気道と肺胞の移行部)を中心に慢性炎症をきたす、日本を中心とした東アジアに特異的な疾患。副鼻腔炎(蓄膿症)を高率に合併し、マクロライド系抗菌薬の少量長期投与が劇的に奏効する。
慢性的な咳嗽、多量の膿性喀痰(進行すると緑膿菌感染により緑色痰となる)。
労作時息切れ。
慢性副鼻腔炎の症状(鼻閉、後鼻漏、嗅覚障害)。
胸部X線・CT:両側肺野にびまん性に分布する小結節影、細気管支の拡張、tree-in-bud appearance、肺の過膨張。
呼吸機能検査:閉塞性換気障害(1秒率低下)、低酸素血症。
血液検査:寒冷凝集素価の上昇、HLA-B54陽性。
マクロライド少量長期療法:『エリスロマイシン』または『クラリスロマイシン』を通常の半量で数ヶ月〜年単位で長期内服する。※抗菌作用ではなく、気道分泌の抑制や免疫調節作用(抗炎症作用)を期待する治療である。
去痰薬の内服、呼吸リハビリテーション。重症例では在宅酸素療法(HOT)。
病態
原因は不明だが、遺伝的素因(HLA-B54陽性が高率)が関与し、細気管支にリンパ球や泡沫細胞が浸潤する。進行すると気道分泌物が貯留し、緑膿菌などの慢性感染を合併して呼吸不全(閉塞性換気障害)に至る。
試験・臨床での重要ポイント
キーワードは『慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の合併』と『HLA-B54』。
胸部CTの所見が非常に特徴的で、細気管支に詰まった分泌物が木の枝に芽がついたように見える『ツリー・イン・バッド・アピアランス(tree-in-bud appearance)』や、びまん性の小結節影を認める。また、マイコプラズマ肺炎と同様に『寒冷凝集素価の上昇』が見られる。
かつては予後不良であったが、治療法として『14/15員環マクロライド系(エリスロマイシンやクラリスロマイシン)の少量長期投与』が確立され、予後が激変した医学史上の重要疾患。
覚え方・コツ
「DPBは『日本人特有の、鼻と細気管支が詰まる病気』!蓄膿症があって、ずっと咳と痰が出ている人。CTを見ると木の枝の芽(tree-in-bud)が見える。治療の特効薬は『マクロライドの少量長期飲み』!殺菌目的ではなく、薬の持つ『抗炎症作用』で気道の炎症を抑えるのが最大のポイントだ!」
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肺腺癌は、原発性肺癌の中で最も頻度が高く(約60%)、非喫煙者や女性にも多く発症する。肺の末梢(肺野)に発生しやすく、EGFR変異などのドライバー遺伝子変異が高率に見つかるため、分子標的治療が予後を劇的に改善している。
肺好酸球増多症(PIE症候群)は、血中好酸球の増多と、胸部画像上の肺浸潤影を伴う疾患群の総称。好酸球性肺炎(急性・慢性)、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)、寄生虫感染(Loffler症候群)などが含まれ、多くはステロイドが著効する。
I型呼吸不全は、動脈血酸素分圧(PaO2)が60Torr以下に低下しているが、二酸化炭素分圧(PaCO2)は正常または低下(45Torr以下)している状態。主に肺の実質や間質の障害による「酸素化障害」が原因である。
II型呼吸不全は、PaO2が60Torr以下に低下し、かつPaCO2が45Torrを超えて蓄積している状態。気道の閉塞や呼吸筋の低下による「肺胞換気量の低下(息が十分に吐き出せない、吸い込めない)」が主な原因である。