ダウン症候群は、21番染色体が3本(トリソミー)存在することで生じる最も頻度の高い染色体異常症。特異的顔貌、精神発達遅滞、および先天性心疾患や消化管奇形などの多彩な合併症を特徴とする。
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特異的顔貌:眼裂斜上(つり目)、内眼角贅皮(目頭のひだ)、鼻根部平坦、巨舌、耳介低位。
身体所見:筋緊張低下(フロッピーインファント)、猿線(手掌単一横うす)、第5指短小内弯。
精神発達遅滞。
合併症による症状(心不全、嘔吐など)。
染色体検査(G分染法など):47,XX,+21 または 47,XY,+21 を証明する。
出生前診断:母体血清マーカー(AFP低下、hCG上昇、uE3低下、インヒビンA上昇のクアトロテスト)、超音波検査での『NT(胎児後頸部浮腫)の肥厚』、NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)、羊水検査(確定診断)。
根本的な治療法はない。
合併症に対する治療:先天性心疾患や消化管奇形に対する早期の外科的治療。甲状腺機能低下症に対するホルモン補充。
療育・リハビリテーション:理学療法(PT)、言語聴覚療法(ST)による発達支援。
病態
約95%は標準型(両親の染色体は正常で、減数分裂時の不分離が原因)、少数が転座型やモザイク型である。母体年齢の上昇に伴い発生率が高くなる。
試験・臨床での重要ポイント
『合併症』が国試で超頻出・絶対暗記。
①心疾患:『心内膜床欠損症(ECD / AVSD:房室中隔欠損症)』が最多で、次いでVSD。
②消化管奇形:『十二指腸閉鎖』が極めて有名で、X線で「ダブルバブルサイン(double bubble sign)」を呈する。他に鎖肛、Hirschsprung病。
③血液疾患:一過性骨髄異常増殖症(TAM)を起こしやすく、後に急性巨核芽球性白血病(AMLのM7)へ移行するリスクが高い。
覚え方・コツ
「ダウン症候群は『21番が3本、心臓と腸に穴の開く病気』!顔つき(つり目、巨舌)や手相(猿線:手掌単一横うす)が有名。合併症は心臓の『心内膜床欠損症(AVSD)』と、腸の『十二指腸閉鎖』『鎖肛』が絶対に出る!血液のガン(白血病:TAM)になりやすいのも忘れるな!」
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TRAPSは、TNF(腫瘍壊死因子)受容体の遺伝子変異により、病原体の感染がないのに自然免疫が暴走して長期間の発熱を繰り返す「自己炎症性疾患」。1週間以上続く発熱、遊走性の筋肉痛、眼周囲の浮腫を特徴とする。
新生児低血糖は、生後早期の新生児において血糖値が異常に低下した状態。脳のエネルギー源が枯渇するため、放置すると不可逆的な中枢神経障害(発達遅滞や脳性麻痺)を残す。母体糖尿病やFGR、早産児がハイリスクとなる。
大動脈縮窄症(CoA)は、大動脈の一部(多くは動脈管索付近)が先天的に狭くなっている疾患である。狭窄部より上(腕・頭)は高血圧となり、下(下肢)は血流低下をきたす「上下肢の血圧差」が最大の特徴。Turner症候群に高率に合併する。
プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。