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結節性紅斑は、両側の下腿前面に好発する、圧痛を伴う隆起した赤〜紫紅色の結節(硬結)を特徴とする炎症性疾患である。皮下脂肪組織の炎症(脂肪織炎)を本態とし、サルコイドーシスやベーチェット病などの重要な基礎疾患に伴って発症することが多いため、原因検索が必須の疾患としてCBTや国試で頻出である。
圧痛を伴う紅斑、皮下結節(硬結):直径1〜5cm程度で、最初は鮮紅色、後に紫紅色から黄色に退色し、数週で瘢痕を残さず消退する。
好発部位:両側の下腿伸側(前面、すね)。大腿や前腕に出ることもある。
全身症状:発熱、全身倦怠感、関節痛(膝や足関節)を伴うことが多い。
※潰瘍形成はみられない。
初期評価
下腿前面の圧痛を伴う結節を確認し、先行する咽頭痛(溶連菌)、咳嗽や息切れ(サルコイドーシス、結核)、口腔内アフタ・外陰部潰瘍・眼症状(ベーチェット病)、慢性下痢(IBD)などの詳細な問診を行う。
検査
基礎疾患の検索が中心となる。血液検査(炎症反応、ASO値、ACE値)、胸部X線撮影(BHLや結核陰影の確認)、ツベルクリン反応やIGRA検査を実施する。確定診断や結節性多発動脈炎(PN)との鑑別が必要な場合は皮膚生検(深部生検)を行い、中隔性の脂肪織炎を確認する。
鑑別
最大の鑑別疾患は「バザン硬結性紅斑(下腿後面・屈側に好発、無痛性が多い、潰瘍化・瘢痕化する、結核アレルギー)」である。また、結節性多発動脈炎(下腿の網状皮斑や潰瘍を伴う)、蜂窩織炎(境界不明瞭な熱感と発赤)と鑑別する。
初期対応
下肢の安静(挙上)と局所の冷却を行う。立位や歩行は症状を悪化させるため避ける。
根本治療
最も重要なのは「基礎疾患(溶連菌感染、結核、ベーチェット病など)の治療」と「原因薬剤の中止」である。結節性紅斑そのものに対する対症療法として、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の内服や、ヨウ化カリウムの内服が行われる。難治例や基礎疾患(サルコイドーシスなど)のコントロールが必要な場合には、副腎皮質ステロイドの全身投与を検討する。
病態
種々の抗原に対する遅延型アレルギー反応(Ⅳ型アレルギー)や免疫複合体の沈着などにより、真皮深層から皮下脂肪組織にかけての中隔性脂肪織炎が生じる。
原因
約半数は特発性(原因不明)であるが、残りは基礎疾患に伴う「反応性病変」である。代表的な原因疾患として、「サルコイドーシス」「ベーチェット病」「溶連菌感染症」「結核」「クローン病・潰瘍性大腸炎」「薬剤(経口避妊薬など)」がある。
試験での重要ポイント
「20〜30歳代の女性」で「すね(下腿前面)に触ると痛い赤いしこり(圧痛を伴う硬結)」があれば本疾患を疑う。試験で最も重要なのは『基礎疾患の検索(サルコイドーシスやベーチェット病など)』である。胸部X線(BHLの有無)、口腔内アフタや眼症状の有無などを必ず確認する。鑑別として「バザン(Bazin)硬結性紅斑」が頻出。結節性紅斑は『下腿前面』で『潰瘍化しない(跡を残さず消える)』のに対し、バザン硬結性紅斑は主に結核が原因で『下腿後面(ふくらはぎ)』に生じ『潰瘍化して瘢痕を残す』という決定的な違いがある。
覚え方・コツ
「結節性紅斑は、すね(下腿前面)の痛いしこり。潰瘍にはならない!出たら必ず裏のボス(サルコイドーシス、ベーチェット、溶連菌など)を探せ!」
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