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遺伝性プリオン病の一種。視床の変性により一切の睡眠が取れなくなり(頑固な不眠)、幻覚や自律神経異常を経て約1年程度で死に至る極めて過酷で致死的な疾患である。
難治性の重症不眠(睡眠薬が無効、深い睡眠が完全に欠如)
自律神経機能亢進(多汗、頻脈、発熱、高血圧)
精神症状(幻覚、パニック、認知機能低下)
運動症状(運動失調、構音障害、ミオクローヌス[末期])
初期評価
家族歴のある急速進行性の不眠と自律神経異常から疑う。
検査
睡眠ポリグラフ検査(PSG)で徐波睡眠(深い眠り)とREM睡眠の完全な消失を確認。FDG-PETで視床の代謝低下。確定診断はPRNP遺伝子解析(D178N変異と129Met)。
治療
有効な治療法は全く存在しない。睡眠薬は効果がないどころか症状を悪化させることがある。患者の苦痛を和らげる緩和ケアが唯一の対応となる。
病態
プリオンタンパク質遺伝子(PRNP)のコドン178の点変異(D178N)と、コドン129のメチオニン(Met)多型が同じアレルに存在することで発症する。異常プリオンが脳の「視床(睡眠・覚醒の制御中枢)」を中心に沈着し、視床が選択的に破壊される。
試験・臨床での重要ポイント
中高年(平均50歳頃)に「睡眠薬が全く効かない完全な不眠」で発症する。不眠による激しい幻覚・せん妄、著明な多汗・頻脈(交感神経の嵐)、進行性の認知症と運動失調を呈し、発症から約1年(数ヶ月〜2年)で衰弱死する。CJDと異なり、初期にはミオクローヌスや脳波のPSDが目立たない。
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CIDPは、自己免疫学的機序により、末梢神経のミエリン鞘(髄鞘)が慢性的に破壊(脱髄)される疾患。ギラン・バレー症候群(GBS)と類似の病態だが、2ヶ月以上かけて進行、または再発と寛解を繰り返す点で異なる。ステロイドが第一選択となる。
神経線維腫症1型(von Recklinghausen病:レックリングハウゼン病)は、第17染色体にあるがん抑制遺伝子(NF1遺伝子)の変異によって生じる常染色体顕性(優性)遺伝疾患。カフェ・オ・レ斑と多発する神経線維腫を特徴とし、全身の多彩な合併症を伴う。
三叉神経痛は、顔面の感覚を司る三叉神経(第V脳神経)が、脳幹からの出口付近で血管(主に上小脳動脈)に圧迫されることで、顔面に突発的で激しい「電撃痛」を繰り返す疾患。抗てんかん薬であるカルバマゼピンが特効薬となる。
ビタミンB1(チアミン)の欠乏により、糖代謝が障害されてATPが産生できなくなり、末梢神経障害や心不全、中枢神経障害をきたす疾患。心不全を伴う「湿性脚気」、末梢神経障害主体の「乾性脚気」、そしてアルコール依存症等に合併する中枢神経障害「Wernicke(ウェルニッケ)脳症」が有名。