最終更新日: 2026年4月17日
アスクレピアで深掘りする線維筋痛症は、全身の広範な慢性疼痛を主症状とし、不眠、疲労感、うつ状態などの多彩な精神・神経症状を伴う原因不明の疾患である。中年女性に好発する。血液検査や画像検査では明らかな炎症所見や器質的異常を認めないのが特徴である。CBTや医師国家試験では、リウマチ性多発筋痛症(PMR)などとの鑑別(CRPや赤沈が正常である点)や、プレガバリン、SNRIを用いた薬物療法が毎年問われる頻出疾患である。
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線維筋痛症は、全身の広範な慢性疼痛を主症状とし、不眠、疲労感、うつ状態などの多彩な精神・神経症状を伴う原因不明の疾患である。中年女性に好発する。血液検査や画像検査では明らかな炎症所見や器質的異常を認めないのが特徴である。CBTや医師国家試験では、リウマチ性多発筋痛症(PMR)などとの鑑別(CRPや赤沈が正常である点)や、プレガバリン、SNRIを用いた薬物療法が毎年問われる頻出疾患である。
全身の広範な疼痛(3ヶ月以上持続する。日によって痛む部位が移動することもある)
著明な疲労感、全身倦怠感
睡眠障害(不眠、熟眠障害、起床時の疲労感)
精神症状(抑うつ状態、不安感、認知機能の低下:brain fog)
自律神経症状(過敏性腸症候群:IBS、頻尿、頭痛などの合併が多い)
初期評価
中年女性の「原因不明の全身痛」と「不眠・疲労」の訴えから疑う。関節の明らかな腫脹や熱感、変形を伴わないことを確認する。
検査(除外診断が必須)
血液検査(CRP、血沈、RF、抗CCP抗体、抗核抗体、CK、甲状腺機能など)および画像検査(X線など)を実施し、すべて「異常なし(正常範囲)」であることを確認する。
診断
ACRの診断基準に基づき、全身の痛みの広がり(WPI)と身体症状(疲労、睡眠障害、認知機能障害など)の重症度スコア(SSスコア)を用いて総合的に診断する。
鑑別
関節リウマチ(RA:関節破壊、抗CCP抗体陽性、CRP上昇)、リウマチ性多発筋痛症(PMR:高齢者、体幹近位部の痛み、血沈・CRP著増)、甲状腺機能低下症、多発性筋炎、心身症と鑑別する。
初期対応(患者教育)
患者の「痛み」の訴えに共感・傾聴し、生命を脅かす病気や進行性の関節破壊を来す病気ではないことを説明して安心させる。
薬物療法
第一選択薬は、神経障害性疼痛治療薬である「プレガバリン」や、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)である「デュロキセチン」である。痛みの程度に応じてアセトアミノフェンやトラマドール(弱オピオイド)を併用する。※NSAIDsやステロイドは無効であるため漫然と使用しない。
非薬物療法(集学的治療)
適度な有酸素運動(ウォーキングや水中歩行など)が痛みの軽減に極めて有効である。また、認知行動療法(CBT)や睡眠衛生指導などを並行して行う。
病態
末梢の関節や筋肉に炎症や組織損傷は存在せず、中枢神経系(脳・脊髄)における「痛みの感作(疼痛閾値の低下:痛覚過敏)」が原因と考えられている。ストレスや心理的・社会的要因が発症や増悪に深く関与する。
試験での重要ポイント
「中年女性の全身の痛み+不眠・抑うつ」のエピソードがあれば本疾患を疑う。最大のポイントは、「全身が激しく痛むのに、CRP、赤沈、抗核抗体、抗CCP抗体、CKなどの検査所見が【すべて正常】」であること。画像検査でも異常はない。圧痛点(tender points)の確認(18か所中11か所以上で陽性)が有名だが、近年は広範囲疼痛指数(WPI)と症状重症度(SS)スコアを用いた米国リウマチ学会(ACR)の診断基準が重視されている。治療において、「NSAIDsや副腎皮質ステロイドは原則として無効」であり、神経障害性疼痛治療薬(プレガバリン)や抗うつ薬(デュロキセチンなど)が第一選択となる点が頻出である。
覚え方・コツ
「線維(センイ)筋痛症は、炎症ゼロ(CRP正常)で全身痛い。眠れぬミセス(中年女性・不眠)の痛む神経を、リリカ(プレガバリン)とサインバルタ(SNRI)でなだめる」と覚える。
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アミロイドーシスは、異常な不溶性タンパク質(アミロイド線維)が全身の臓器に沈着し、機能障害を引き起こす疾患群である。CBTや医師国家試験では、多発性骨髄腫などに伴う「AL型」と、関節リウマチなどの慢性炎症に伴う「AA型」の鑑別、およびコンゴレッド染色や巨舌、ネフローゼ症候群の合併が超頻出の重要疾患である。
成人Still病は、原因不明の著明な全身性炎症を来す自己炎症性疾患である。夕方にピークとなる弛張熱、サーモンピンク疹、関節痛、咽頭痛を特徴とする。CBTや医師国家試験では、著明な高フェリチン血症と、リウマチ因子・抗核抗体が陰性である点が極めて頻出の重要疾患である。
血清病は、異種蛋白や薬剤の投与後1〜2週間して発症するIII型アレルギー疾患である。抗原抗体複合体が全身の血管や組織に沈着し、発熱、皮疹、関節痛、リンパ節腫脹をきたす。CBTや医師国家試験では、III型アレルギーの代表例として、発症時期のタイムラグと低補体血症の所見が頻出の重要疾患である。
家族性地中海熱(FMF)は、MEFV遺伝子の変異により生じる自己炎症性疾患である。1〜3日程度で自然軽快する周期的な高熱と、無菌性の漿膜炎(腹痛、胸痛)を繰り返す。CBTや医師国家試験では、コルヒチンの著効や、致死的な合併症である二次性AAアミロイドーシスの予防が頻出の重要疾患である。