Good症候群は、胸腺腫に低ガンマグロブリン血症を合併する稀な原発性免疫不全症候群。細胞性免疫と体液性免疫の両方が低下し、重篤な日和見感染を繰り返す。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
反復する呼吸器感染症(副鼻腔炎、気管支炎、肺炎)
慢性下痢(キャンピロバクター、サルモネラなどによる)
サイトメガロウイルス(CMV)、カンジダ、ニューモシスチスなどの日和見感染
胸腺腫による圧迫症状(胸痛、咳嗽など。無症状のことも多い)
赤芽球癆や重症筋無力症、重症の口腔扁平苔癬の合併
初期評価
成人の反復性・難治性感染症と、胸部画像での前縦隔腫瘤から疑う。
検査
胸部CT等で胸腺腫を確認。血液検査で『B細胞(CD19/CD20陽性細胞)の著減または消失』と、『IgG・IgA・IgMの著明な低下』を確認する。
治療方針
胸腺腫に対しては外科的切除を行う(ただし、切除しても免疫不全は回復しないことがほとんどである)。免疫不全に対しては、生涯にわたる『免疫グロブリン補充療法(IVIG)』と、感染発症時の早期かつ強力な抗菌薬・抗ウイルス薬投与を行う。
病態
胸腺の異常により、B細胞の成熟・分化が著しく障害され血中のB細胞が消失し、全クラスの免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM)が低下する。同時にT細胞の機能不全(CD4/CD8比の逆転など)も伴う。
試験・臨床での重要ポイント
成人(特に40〜50代以降)で発見される。「胸部X線で前縦隔腫瘍(胸腺腫)」を指摘された患者が、「反復する肺炎や下痢(低ガンマグロブリン血症・免疫不全)」を呈する組み合わせが出題ポイント。胸腺腫に合併しやすい「重症筋無力症」や「赤芽球癆」との関連・鑑別も意識する。
覚え方・コツ
「Good症候群はちっともグッドじゃない!『胸腺腫』のせいで免疫の抗体(ガンマグロブリン)がスッカラカンになる病気。大人になってから風邪や肺炎ばかり繰り返すようになったら、胸に腫瘍がないか疑え!」
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。