肝嚢胞は、肝臓内に液体が貯留した袋(嚢胞)が形成される極めてありふれた良性疾患である。無症状で偶然発見されることが多く、エコーで内部が無エコー(真っ黒)に抜けるのが特徴。巨大化しない限り放置してよい。
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大部分は無症状。
巨大化(数10cmなど)すると、周囲臓器の圧迫による腹部膨満感、鈍痛、胃部不快感。
稀に嚢胞内出血や感染、破裂を起こすと、急激な腹痛や発熱をきたす。
腹部超音波(エコー):『内部無エコー』、『後方エコー増強』。壁は薄く平滑。
腹部CT:水と同等の低吸収域(黒)。造影剤を入れても『造影効果がない(染まらない)』。
MRI:T1強調画像で低信号、T2強調画像で著明な高信号(真っ白)。
無症状:『経過観察(放置)』。
有症状(巨大な圧迫症状)や感染・出血合併:嚢胞に針を刺して水を抜き、アルコールを入れて壁を焼いて癒着させる『嚢胞穿刺吸引・エタノール注入療法』、あるいは腹腔鏡下で嚢胞の天井を切り取る『腹腔鏡下嚢胞天蓋切除術(開窓術)』を行う。
病態
先天性に胆管から発生するものが多い。内部はサラサラとした漿液(水)で満たされている。加齢とともに増大、増加傾向を示す。
試験・臨床での重要ポイント
画像問題で超定番。腹部エコーで『境界明瞭・平滑』で『内部が無エコー(水なので超音波を反射せず真っ黒に写る)』、そして水が超音波を通しやすいため、嚢胞の後ろ側が白く明るく見える『後方エコーの増強』を認めるのが絶対的なサイン。
原則は放置でよいが、無数に肝嚢胞がある場合は『多発性嚢胞腎(ADPKD)』の合併を疑い、腎臓のエコーも確認する必要がある。エキノコックス症(寄生虫)や嚢胞腺癌などの悪性疾患との鑑別は必要。
覚え方・コツ
「肝嚢胞は『肝臓にできたただの水ぶくれ』!お年寄りのエコー検査で見つかる超定番の良性所見。エコーで見ると『中は真っ黒(無エコー)、後ろは真っ白(後方エコー増強)』なのがサイン。水だからガンにはならないし、大きくなって胃を圧迫したり痛みがでたりしない限りは完全に放置でOK!」
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内痔核は、歯状線より「口側(上側)」の粘膜下血管叢がうっ滞・肥大し、支持組織が緩んで脱出・出血をきたす状態である。痛みは少ないが、排便時の鮮血便や脱出が主な症状となる。Goligher分類による重症度判定が治療選択の指標となる。
直腸脱は、直腸壁の全層が肛門外に反転・脱出した状態である。高齢女性に多く、骨盤底筋群の脆弱化が背景にある。粘膜のみが脱出する「直腸粘膜脱」との鑑別が重要である。
腸結核は、結核菌が腸管(主に回盲部)に感染・増殖し、慢性的な炎症と潰瘍を形成する疾患である。活動性の肺結核に合併することが多く、内視鏡検査での「輪状潰瘍」と生検での「乾酪壊死を伴う肉芽腫」が特徴的である。
胆嚢腺筋腫症は、胆嚢の粘膜上皮が筋層内に深く入り込んで「Rokitansky-Aschoff洞(RAS)」と呼ばれる小嚢胞を形成し、胆嚢壁が肥厚する良性疾患である。エコーでの「コメット様エコー」が特徴的で、胆嚢癌との鑑別が重要となる。