内痔核は、歯状線より「口側(上側)」の粘膜下血管叢がうっ滞・肥大し、支持組織が緩んで脱出・出血をきたす状態である。痛みは少ないが、排便時の鮮血便や脱出が主な症状となる。Goligher分類による重症度判定が治療選択の指標となる。
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排便時の無痛性の『鮮血便』(便の表面に付着、または排便後にポタポタ垂れる)。
肛門からの脱出感、残便感。
粘液の付着による痒み。
視診・指診:怒責時に脱出を確認。指診で軟らかい膨隆を触れる。
肛門鏡検査:痔核の部位(3, 7, 11時方向が好発)と形態を確認。
※出血の原因として大腸癌を否定するため、必要に応じて大腸内視鏡を行う。
保存的治療(基本):便通のコントロール、座薬、軟膏(ステロイド・注入軟膏)。
硬化療法(ALTA療法):内痔核に直接薬剤を注入して固める。III度までの良い適応。
外科的治療(結紮切除術:LE法):根治性が高く、IV度やALTA困難例に行う。
病態
肛門管のクッション組織が、便秘や怒責、妊娠などにより変性・肥大して生じる。歯状線より上にあるため、自律神経支配であり『通常、痛みを感じない』のが特徴。
試験・臨床での重要ポイント
『Goligher(ゴリガー)分類』が超頻出。
I度:排便時に出血するが、脱出はしない。
II度:排便時に脱出するが、自然に還納する。
III度:排便時に脱出し、指で押し込まないと戻らない。
IV度:常に脱出しており、押し込んでも戻らない(嵌頓痔核)。
治療では、近年『ALTA療法(ジオン注による硬化療法)』が、切らずに治せる治療として多用される。
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直腸脱は、直腸壁の全層が肛門外に反転・脱出した状態である。高齢女性に多く、骨盤底筋群の脆弱化が背景にある。粘膜のみが脱出する「直腸粘膜脱」との鑑別が重要である。
腸結核は、結核菌が腸管(主に回盲部)に感染・増殖し、慢性的な炎症と潰瘍を形成する疾患である。活動性の肺結核に合併することが多く、内視鏡検査での「輪状潰瘍」と生検での「乾酪壊死を伴う肉芽腫」が特徴的である。
胆嚢腺筋腫症は、胆嚢の粘膜上皮が筋層内に深く入り込んで「Rokitansky-Aschoff洞(RAS)」と呼ばれる小嚢胞を形成し、胆嚢壁が肥厚する良性疾患である。エコーでの「コメット様エコー」が特徴的で、胆嚢癌との鑑別が重要となる。
先天性胆道拡張症は、先天的に胆管(主に総胆管)が拡張する疾患である。高率に「膵・胆管合流異常」を合併し、膵液の胆管内への逆流によって胆管炎や胆道癌(胆管癌・胆嚢癌)を引き起こすリスクが極めて高いため、予防的な手術が必要となる。