腸結核は、結核菌が腸管(主に回盲部)に感染・増殖し、慢性的な炎症と潰瘍を形成する疾患である。活動性の肺結核に合併することが多く、内視鏡検査での「輪状潰瘍」と生検での「乾酪壊死を伴う肉芽腫」が特徴的である。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
右下腹部痛(回盲部病変のため)、下痢、腹部膨満感。
全身症状:微熱、体重減少、寝汗、全身倦怠感。
進行すると腸管の狭窄による腸閉塞症状(イレウス)をきたす。
大腸内視鏡検査:回盲部を中心とする輪状潰瘍、萎縮性瘢痕、変形。
生検組織診断:『乾酪壊死を伴う類上皮細胞肉芽腫』。抗酸菌染色(Ziehl-Neelsen染色)や結核菌PCR検査での菌の証明。
血液検査:IGRA(T-SPOT、クォンティフェロン)陽性。
胸部X線:活動性または陳旧性肺結核の有無の確認。
内科的治療(第一選択):肺結核と同様に、イソニアジド(INH)、リファンピシン(RFP)、ピラジナミド(PZA)、エタンブトール(EB)などを用いた抗結核薬の多剤併用療法(標準で6〜9ヶ月間)。
外科的治療:腸管の高度な狭窄や穿孔、大量出血がある場合は手術(腸管切除)を行う。
病態
結核菌を嚥下することによる経腸感染、あるいは血行性・リンパ行性に腸管(リンパ組織が豊富な回盲部)に感染する。
試験・臨床での重要ポイント
『クローン病との鑑別』が超頻出。
腸結核は「腸管の輪切り方向」に潰瘍ができる『輪状潰瘍(帯状潰瘍)』や、萎縮性瘢痕(治癒過程)が特徴。これに対しクローン病は「縦方向」の『縦走潰瘍』や『敷石像』を呈する。
また、腸結核は病変が『連続性』であることが多いが、クローン病は『非連続性(スキップ病変)』である。
覚え方・コツ
「腸結核の潰瘍は『輪(和)をもって尊しとなす』と覚える!回盲部に輪っか状の潰瘍(輪状潰瘍)ができたら結核、縦に裂けたらクローン病。肺結核を一緒に患っていることが多いから、お腹の病気だけど必ず胸部レントゲンをチェックしろ!生検で『乾酪壊死(チーズみたいにドロドロの死骸)』のある肉芽腫が見つかれば確定だ!」
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
内痔核は、歯状線より「口側(上側)」の粘膜下血管叢がうっ滞・肥大し、支持組織が緩んで脱出・出血をきたす状態である。痛みは少ないが、排便時の鮮血便や脱出が主な症状となる。Goligher分類による重症度判定が治療選択の指標となる。
直腸脱は、直腸壁の全層が肛門外に反転・脱出した状態である。高齢女性に多く、骨盤底筋群の脆弱化が背景にある。粘膜のみが脱出する「直腸粘膜脱」との鑑別が重要である。
胆嚢腺筋腫症は、胆嚢の粘膜上皮が筋層内に深く入り込んで「Rokitansky-Aschoff洞(RAS)」と呼ばれる小嚢胞を形成し、胆嚢壁が肥厚する良性疾患である。エコーでの「コメット様エコー」が特徴的で、胆嚢癌との鑑別が重要となる。
先天性胆道拡張症は、先天的に胆管(主に総胆管)が拡張する疾患である。高率に「膵・胆管合流異常」を合併し、膵液の胆管内への逆流によって胆管炎や胆道癌(胆管癌・胆嚢癌)を引き起こすリスクが極めて高いため、予防的な手術が必要となる。